かつての炭鉱の町・ボーフムで再起をかける小野伸二をナマ観戦!

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かつての炭鉱の町・ボーフムで再起をかける小野伸二をナマ観戦!

掲載日:2008/09/25 テーマ:サッカー観戦 行き先: ドイツ / ドルトムント ライター:元川悦子

タグ: サッカー スタジアム



ABガイド:元川悦子

【サッカー観戦のABガイド】 元川悦子
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長野県出身。夕刊紙記者などを経て、94年からフリーのサッカーライターに。著書に「U−22」(小学館)「初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅」(NHK出版)「古沼貞雄 情熱」(学習研究社)ほか。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。W杯は94年大会から4回連続で現地取材した。現在も日本代表ウォッチャーとして世界各国を回っている。

ボーフム中央駅付近。駅を出ると、すぐモダンなショッピングゾーンにつながる ボーフム中央駅付近。駅を出ると、すぐモダンなショッピングゾーンにつながる

ドイツ最古の部類に入るボーフム、今季は昨季の8位以上の成績を狙う

08-09シーズンが始まり、約1ヶ月が経過したドイツ・ブンデスリーガ。今季は3人の日本人選手がプレーしているということで、注目度も高い。そんな中、特に気になるのが小野伸二だ。勝負を賭けていた2006年ドイツワールドカップのオーストラリア戦でわずか10分程度の出場に終わり、不完全燃焼感を引きずった小野が再び海外挑戦を果たしたのが今年1月だった。新天地はボーフム(VfL Bochum 1848)。ドイツ広しといえども最古の部類に入る古豪クラブだ。近年は1部と2部を行ったり来たりする典型的なエレベータークラブだが、今季は昨季の8位を上回る成績を残そうと躍起になっている。まずは彼らのホームタウンから紹介したい。

 

ビールを飲み、スタジアムに向かう熱心なサポーターたち ビールを飲み、スタジアムに向かう熱心なサポーターたち

かつて炭鉱の町として賑わったボーフム、現在は新たな産業の町へと転換中

ボーフムはノルトライン=ヴェストファーレン州にある人口38万の工業都市。同じ州にあるケルンやドルトムントなどに比べると知名度は著しく低いが、人口規模は決して少なくない。ドイツの最速列車であるICEも1日に何本か止まるなど、国内では重要度の高い都市の1つなのだ。19世紀には炭鉱の町として栄えたが、採掘量が減り、すでにほとんどの炭鉱が閉鎖している。2018年には石炭の埋蔵量自体が底を突くという。このため町では新たな基盤を確立させるべく動いている。ルール工業地帯に住む1000万の人的パワーを最大限生かし、世界的な金融・商業の中心エリアに生まれ変わろうとしているのだ。
だが中央駅から続くモダンなショッピングエリアを見ると、ネガティブな空気は全く感じられない。オシャレなカフェやブランドショップが立ち並び、平日は大勢の人々で賑わいを見せるという。私が訪れた9月14日は日曜日だったため、市街地は閑散としていたが、それでもボーフムの熱心なサポーターがビールを飲んで気勢を上げていたり、ゆったりと散歩する人がいたりとさまざまだった。日ごろ、喧騒の中にいる日本人には癒される土地ではないだろうか。

 

レヴィルパワーシュタディオンまでは徒歩15〜20分。途中の道からスタジアムの照明塔が見える レヴィルパワーシュタディオンまでは徒歩15〜20分。途中の道からスタジアムの照明塔が見える

本拠地「レヴィルパワーシュタディオン」は臨場感抜群!

本題のサッカーに話を移そう。ボーフムの本拠地「レヴィルパワーシュタディオン(Rewirpawer stadion)」は中央駅から徒歩15〜20分。町中をぶらぶら眺めながら行っても、そんなに時間はかからないだろう。途中の道からスタジアムの照明塔が見えるのですぐわかる。ここはかつて「ルールシュタディオン(Ruhrstadion)」として知られたが、2006年に命名権を売却し、現在の名前になった。施設はやや古いが、収容3万人のスタジアムの臨場感は抜群だ。チームショップや簡単な食事のできるカフェ、練習場なども併設されていて、試合日でなくても選手を間近に見ることができる。小野にサインをもらいたいなら、むしろ平日の試合日を狙った方がいいかもしれない。

 

ピッチとスタンドが一体化した、3万人収容の素晴らしいスタジアムだ ピッチとスタンドが一体化した、3万人収容の素晴らしいスタジアムだ

ハードワーク、守備から攻撃への速い切り替えの重要度が高まったドイツサッカー

その小野だが、昨季後半からボーフムに合流したが、負傷続きで満足いく結果が残せなかった。が、今季はシーズン開幕前のキャンプから参加し、いい準備ができた様子だった。しかし8月20日の日本代表戦(対ウルグアイ=札幌)に召集されたため、約1週間チームを離れなければならなかった。その直後には高熱を出して練習を欠席。実質的に3週間はチームに帯同できなかった。その間、マルセル・コラー監督は小野抜きでチーム作りを行った。
14日のビーレフェルト戦も彼は控えに回った。小野は本来、4−4−2の前目のボランチでプレーするのだが、この位置に入ったのはドイツ人MFアザウア(22番)。技術的には小野より低いし、攻撃の創造性はないが、とにかく中盤を精力的に走り回る。最近のドイツサッカーでは「ハードワーク」「守備から攻撃への素早い切り替え」というのは不可欠なポイントのようだ。小野のライバルはその部分を前面に押し出し、ボーフムの今季初勝利に大きく貢献していた。

 

アップをする小野選手。これから活躍の場が広がりそうだ アップをする小野選手。これから活躍の場が広がりそうだ

控えからのスタートで復活をアピールした小野。今後の活躍をぜひ自分の目で!

小野自身は後半31分から出場。ボランチの位置に入り、アザウアが右MFに移った。休み明けということで最初は手探り状態だったが、徐々にゴールへ絡もうとう姿勢を出し始めた。ボールを受けて前線へ上がっていく場面も多かった。しかし小野のやりたいことを周囲がまだ理解しきれていない様子で、いいチャンスになるはずのところで相手にボールを取られたりしていた。日本人が海外でプレーする場合、一番難しいのが連係だ。そこをどう克服していくのか。ベテランの域に差し掛かった小野の今後に期待したい。
ボーフムの試合はバイエルン戦などビッグマッチ以外は当日、スタジアムに行けばチケットを入手できる。ドイツを訪れたついでにフラリと行くことも可能なのだ。日本屈指のテクニシャンがこれから再起する姿を自分の目に焼き付けるのは贅沢な経験。ぜひボーフムでのナマ観戦をお勧めしたい!

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2008/09/25)
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※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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