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海外現地発ガイド通信

ゼンフ(辛子)とクラバート伝説の町、バウツェン


掲載日:2018/02/14 テーマ:観光地・名所 行き先: ドイツ / ドレスデン

タグ: レストラン 珍しい 民族衣装 名物 歴史


カラシナの産地が辛子の町へと発展

レストラン“ゼンフシュトゥーベ(辛子の部屋)”があるバウツェンの町並み レストラン“ゼンフシュトゥーベ(辛子の部屋)”があるバウツェンの町並み

ドレスデンから電車で北東へ50分ほど。ラウジッツ地方と呼ばれるこの辺り一帯の中に、バウツェンという大変可愛らしい町がある。数あるドイツの歴史的な町の中で決して知名度は高くはないが、知る人ぞ知る興味深い町なのだ。地元では辛子の町として知られている。ラウジッツ地方では古くからカラシナの栽培が盛んで、良質の辛子が大量に生産されている。もちろん辛子はドイツ各地のみならず世界中で造られているのでバウツェンだけ特別、というわけではない。しかし、これほど辛子を大切に、誇りに思っている町はないであろう。町には辛子だけを売る専門店や、辛子博物館もある。博物館ではカラシナの説明から始まり、収穫した種子を挽いて粉末にし、酢などを加えてマスタードにする過程が解説されている。辛子はドイツ語でゼンフSenfと言う。

18種類のゼンフが並ぶ博物館のショップ

自分のために一つ欲しくなるゼンフだが、選ぶのに迷う 自分のために一つ欲しくなるゼンフだが、選ぶのに迷う

博物館内にはカラシナ栽培農機具や辛子の製造器具、全ドイツから集めた古い辛子壺などが展示されている。博物館にはショップもあり、あらゆる種類のゼンフを買うことができる。一般的なゼンフの他、何十種類ものミックスゼンフがあってそれぞれ味が異なる。玉葱、ニンニク、西洋ワサビなどの野菜類と、胡椒、クローブ、クミンなどの香辛料類、果物ではイチジク、葡萄類、イチゴ類、オレンジ類、と種類が豊富。どれも壺に入って大きさにより8〜16ユーロほど。ゼンフ専門店は町の中に何軒かあるが、この博物館に併設された店がお薦めだ。土産に買いたいけれど重いので諦めた人はゼンフ料理を食べよう。町の中にはゼンフレストランがあり、どの料理にもそれぞれに合ったゼンフソースがたっぷり使われている。城に近いゼンフシュトゥーベが地元で人気ある。

バウツェンで触れるソルブ文化

ゼンフシュトゥーベ名物、蜂蜜ゼンフのロール巻き。中にポークのホワイトクリーム煮が包まれている。 ゼンフシュトゥーベ名物、蜂蜜ゼンフのロール巻き。中にポークのホワイトクリーム煮が包まれている。

バウツェンならではの文化は少数民族ソルブ人によるものだ。ラウジッツ地方にはかつて多くのソルブ人が住んでおり土着の伝説ゆかりの地となっている。ソルブ伝説の中で最も有名なのがクラバート伝承である。ソルブ人の少年が魔法を習い、囚われたザクセン選帝侯を救い出したことで領地を与えられ、ラウジッツ地方の領主となって貧しいソルブ人を助けていく話だ。クロアチア人でこの地方の小さな領主となった実在将校の存在も混ざっている。ザクセンでは30年戦争の頃クロアチアから多くの傭兵を雇っており、中には手柄を立てて出世した者もいた。クラバート伝説から生まれた文学はいくつかあるが、中でもドイツの児童文学者オトフリート・プロイスラーの作品『クラバート』が最も知られ、世界中で読まれている。

ネクタイのルーツはクロアチア兵だった

ソルブ博物館に展示されている赤いスカーフを巻いたソルブ人(右) ソルブ博物館に展示されている赤いスカーフを巻いたソルブ人(右)

ところでドイツ語やフランス語でネクタイのことをクラヴァッテという。クロアチアの傭兵たちは首に赤い布を巻いており、その布は彼らを意味するクロアーテンKroatenと呼ばれてクラヴァッテKrawatteに変化した。これはソルブ語でクラバート。伝説の主人公の名前である。一方フランスでは、1663年にルイ14世が建設中のヴェルサイユ宮殿前でパレードを行った際、クロアチアの騎兵たちが首に長い布を巻き付け、その先端を胸まで垂らしていた。これを気に入ったルイ14世がユニフォームに取り入れ、クロアチア人を意味するcravatクラヴァットに因んでCravateクラヴァッテと名付けた、という話がある。バウツェンにはソルブ博物館があり、図書室にはソルブ人に関する資料がある。民族衣装の中には赤いスカーフもあるので、是非訪れてネクタイのルーツを探ろう。

データ

ソルブ博物館の図書室 ソルブ博物館の図書室

ソルブ博物館
Sorbisches Museum
住:Ortenburg 3 - 5
開:火曜から日曜 10:00〜18:00
休:月曜(祭日を除く)
料:5ユーロ、学生2.50ユーロ

バウツェン辛子手工業&博物館
Bautz´ner Senfladen Manufaktur und Museum
住:Fleischmarkt 5
開:月〜土 10:00〜18:00(1月から3月〜17:00)、日曜は10:00〜16:00
入館料:無料

ゼンフストゥーベ
Bautzner Senfstube
住:Auf der Schlossstrasse 3
開:毎日11:00から最後の客が帰るまで
予算:15〜25ユーロ

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2018/02/14)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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