橋の上に家? ゲーテ街道の町エアフルトの不思議な魅力に迫る

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橋の上に家? ゲーテ街道の町エアフルトの不思議な魅力に迫る

掲載日:2012/04/27 テーマ:観光地・名所 行き先: ドイツ / エルフルト ライター:Kei Okishima

タグ: すごい! 街歩き 歴史



ABガイド:Kei Okishima

【ドイツのABガイド】 Kei Okishima
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ライター。早稲田大学第一文学部卒業。ドイツには高校時代に国際ロータリークラブ青少年交換留学でバイエルン州に一年間、大学時代に交換留学でベルリン自由大学、フンボルト大学に一年間留学する。その後ドルトムント大学にてジャーナリズム学科を専攻。現在はフリーライターとしてヨーロッパを中心に活躍中。

ドーム広場の大聖堂(左)とゼヴェリ教会(右)、そして大階段はエアフルトのシンボル ドーム広場の大聖堂(左)とゼヴェリ教会(右)、そして大階段はエアフルトのシンボル

80もの教会施設があるエアフルト

見上げるような大聖堂とゼヴェリ教会、その間にはドーム広場から大階段が続く。ここはドイツのほぼ真ん中に位置するエアフルト。8世紀にマインツ大司教の司教座が置かれて都市が誕生した古い歴史を誇っている。町の人口は今日20万ほどでさほど大きくないが教会が44、修道院礼拝堂が36、合わせて80もの教会施設がある。道を歩けば教会に突き当たるという正に宗教の町だ。この階段はローマのスペイン広場階段に例えられることがあるが、エアフルトの方が大きくて雰囲気も厳か。大聖堂の中には12世紀のブロンズ燭台、14世紀のステンドグラス、ルーカス・クラナハのマリア祭壇画など貴重な美術品があるので内部も必ず見学しよう。

 

市庁舎(右端の建物)前に立ち並ぶ立派な商工組合の家ギルドハウス 市庁舎(右端の建物)前に立ち並ぶ立派な商工組合の家ギルドハウス

ゲーテがナポレオンに謁見した場所

エアフルトは今日ゲーテ街道の町としても知られている。ゲーテはしばしばエアフルトを訪れていたが1808年、ナポレオンがエアフルトに滞在した際にゲーテは招かれる。謁見の場所は今日の州庁舎の建物で、ゲーテの作品を愛読していたナポレオンはゲーテにフランスで最高位の勲章を与えた。州庁舎の近くに16世紀の名門貴族ダッヘレーデン家邸宅があり、ゲーテを初めシラーやフンボルト兄弟など著名人がここのサロンに集った。ルターもエアフルト大学で法律を学んでおり、旧市街にはJ.S.バッハ両親の家やカノンで有名なパッペルベルの家も保存されているなど大変文化的な町だ。このように町が栄えた背景には中世における重要な産業があった。

 

知らなければ普通の路地と思ってしまうクレーマー橋の上 知らなければ普通の路地と思ってしまうクレーマー橋の上

エアフルトの産業を支えた藍染

エアフルトは藍染の原料となる植物タイセイの栽培に土壌や気候が適していたことから古くから藍染が盛んだった。ヨーロッパの東西南北を結ぶ通商十字路にあったことから経済が発展。藍染は長くエアフルトの産業を支えてきたが安い染料が外国から入るようになると衰退し、今では郊外にたった1軒の工房があるのみだ。旧市街には中世から近世にかけて藍染で財を成した商人たちの立派な家が並んでいる。とりわけ美しいのが市庁舎前のギルドの家。この館を左手に眺めながら歩いて行くと、道はエアフルトの名所クレーマー橋へと続く。知らぬうちに橋を渡っているのは橋が小路地だから。橋から川は全く見えず、ここが橋の上だなど、とても思えない。

 

ゲラ川の中州を利用して掛けられたクレーマー橋は川側からの眺めも大変美しい ゲラ川の中州を利用して掛けられたクレーマー橋は川側からの眺めも大変美しい

大戦の被害をほとんど受けずに残った美しい町

路地の両側に並んでいるのは可愛らしい家ばかり34軒。1階が店で上は住居になっている。フィレンツェのヴェッキオ橋を小規模にした様だがクレーマーは11世紀建設とヴェッキオよりも古く、店舗と住居を兼ねた石橋としては世界最古で最長の125m。そもそも橋の上に家を建てるなど、どういう事情があったのか。それは藍染の発展で人口が増え、旧市街の中に土地が不足して市が橋の上に住居を立てることを許可したからだった。当時は62軒あったので1軒は現在の約半分の大きさ。さぞかし狭かったであろう。今日橋の上には土産物店やカフェなど様々な店が並んでいる。エアフルトは大戦の被害をほとんど受けていない美しい町。ゲーテ街道の途中で是非寄って行こう。

 

クレーマー橋の端にあるエギーディエン教会塔からは橋全体とエアフルトの町が眺望できる クレーマー橋の端にあるエギーディエン教会塔からは橋全体とエアフルトの町が眺望できる

【関連情報】

データ:

大聖堂 Mariendom & ゼヴェリ教会 Severikirche
開館:5月〜10月 の月曜〜土曜は 10:00〜17:00、日曜は13:00〜16:00
   11月〜4月 の月曜〜土曜は 10:00〜16:00、 日曜は13:00〜17:00(夏場より長い)
見学は無料

市庁舎 Rathaus
内部の祝祭の間に、ファウスト伝説やタンホイザー、ルターの生涯をテーマにした多くの絵画が飾られている。
見学は無料
開館:月・火・木 8:00〜18:00
   水     8:00〜16:00
   金     8:00〜14:00
  土・日    10:00〜17:00


藍染工房&ショップ
オリギナール・エアフルター・ブラウブゥルックOriginal Erfurter Braudurck
藍染マイスターのズィーグリット・ヴァイス Sigritt Weiss さんがタイセイの栽培から染料作り、絵柄デザイン、染色までエアフルトの伝統を受け継いで製作している。工房ではテーブルクロスやエプロン、ナプキンその他のオリジナル小物が売られている。
住所:Muehlburgweg 32, 99094 Erfurt-Hochheim
Tel. & Fax : 0361(225)2430
開館:希望者は事前連絡のこと

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2012/04/27)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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