ドイツのユースホステル事情

「ユーレイルパスで欧州4か国の絶景列車 & 劇的に変わったイマどきのユースホステル事情(その1)」からの続きです。最初の訪問都市はドイツ・ミュンヘンです。ドイツがYH発祥の地であることは「その1」で述べました。世界中にYHは約3600軒あり、ドイツには500軒もあります。そのうち9割以上はドイツ人国内旅行で使われており、学校団体の利用も多いそうです。そのせいかドイツのYHには学生向けの体育館や卓球場、スポーツ施設、教育プログラムを設けているところも少なくありません。小学低学年向けに、各地域で特色を出したユニークな取り組みも行われています。その土地の歴史的な建造物を訪ねたり、木工工芸を学ぶ、森のネイチャースクールなど、学校では学べない貴重な体験ができるわけです。学生のみならず、企業がワークショップを開くためにYHの会議室を利用したり、海の近くのリラックスを目的としたYHなど、宿泊施設だけにとどまらないYHの利用法を取材して驚くと同時に、固定概念にとらわれないドイツのお国柄が伺えました。

ミュンヘンパーク・ユースホステルのツインの部屋。シャワールームはブルータイルでオシャレ ミュンヘンパーク・ユースホステルのツインの部屋。シャワールームはブルータイルでオシャレ

都会のオアシス、ミュンヘンパークYH

ミュンヘンパーク・ユースホステル(YH)は、ミュンヘン空港から近郊列車と地下鉄を乗り継ぎ約1時間、タールケルチェン(Thalkirchen)駅にあります。駅からYHまでは徒歩6〜7分。このYHは1974年のミュンヘンオリンピックの年に建てられたとのことですが、メンテナンスも完璧で外観は緑に包まれた郊外のマンションといった趣です。客室棟に囲まれて広々とした中庭があり、卓球台や巨大チェス盤、オブジェかと見紛う遊具などが備わり、学生の合宿にもよく使われています。館内には9つのミーティングルームや木製おもちゃが置かれたプレイルームも設けられ、これがユースホステル?という印象。ミュンヘンの中心街マリエン広場へは地下鉄でわずか10分の距離です。

広々とした中庭に大きなチェス盤とブランコが 広々とした中庭に大きなチェス盤とブランコが

朝は教会の鐘の音で目覚める

客室は全126室、374ベッド。シャワー&トイレ付きの2人、4人、6人部屋がメインで、ドミトリーの部屋もあります。筆者の部屋は庭に面した2人部屋でした。ベッドは二段ベッドで、枕元にはそれぞれ電灯と充電用コンセントが備わります。2人分のロッカー、テーブル、そして広々とした洗面スペースとシャワー。シャワーは強い水圧でアツアツのお湯が出て扱いも簡単です。窓際のヒーターの上の長い棚も、細かい荷物を置くのに何かと便利でした。もちろん高速WIFIが使えます。窓を開ければ緑に溢れ、朝起きると、近くの教会の鐘の音が響きます。部屋もシーツも枕カバーも清潔感この上なく、時差も感じず熟睡したことは言うまでもありません。料金はドミトリーが朝食込みで25ユーロ(約3300円)、個室は39ユーロ(約5100円)からです。2人で泊まってシェアすればひとり1泊3000円もかかりません。

子供用のプレイルームもたくさんあります 子供用のプレイルームもたくさんあります

オーガニック野菜の朝食がおいしい!

朝食は学食のような広い食堂で。ビュッフェ形式で、フルーツ、生野菜、ラタトゥイユ風サラダ、マカロニグラタン、チーズ類、オムレツ、鶏肉ソテー、シリアル、パンなどメニューも豊富です。とくに野菜や牛乳、カッテージチーズなど生鮮品がとても新鮮。マネージャーによるとホテルのキッチンで使う野菜よりも新鮮なものを、という徹底ぶりでした。BIO先進国らしくオーガニック野菜も豊富で、ジャムを入れる小さなカップも食べられるコーンタイプが使われていました。おそらく、2〜3つ星クラスのホテルの朝食よりもクオリティが高いことは間違いなしです。ちなみに、この食堂では夕食(6.4ユーロ)もいただけます。レセプション横には小さなビストロもありました。(後編に続く)
●ミュンヘンパーク・ユースホステルhttps://hihostels.com/hostels/munchen-park
●ユーレイルパス http://www.eurailgroup.org
●協力:日本ユースホステル協会http://www.jyh.or.jp/membership

とにかく新鮮野菜がいっぱい!の朝食メニューはヘルシーそのもの とにかく新鮮野菜がいっぱい!の朝食メニューはヘルシーそのもの