2つのブランデンブルク門、古いのはどちら?ポツダムに残る小さな物語たち

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2つのブランデンブルク門、古いのはどちら?ポツダムに残る小さな物語たち

掲載日:2008/12/10 テーマ:観光地・名所 行き先: ドイツ / ポツダム ライター:Kei Okishima

タグ: すごい! 歴史



ABガイド:Kei Okishima

【ドイツのABガイド】 Kei Okishima
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ライター。早稲田大学第一文学部卒業。ドイツには高校時代に国際ロータリークラブ青少年交換留学でバイエルン州に一年間、大学時代に交換留学でベルリン自由大学、フンボルト大学に一年間留学する。その後ドルトムント大学にてジャーナリズム学科を専攻。現在はフリーライターとしてヨーロッパを中心に活躍中。

ポツダムのブランデンブルク門。小さいけれど立派な凱旋門である ポツダムのブランデンブルク門。小さいけれど立派な凱旋門である

ベルリンよりも20年早く出来た門

ブランデンブルク門、と言えばベルリンのシンボルとして知られている。しかし実はもっと古いブランデンブルク門があることをご存じだろうか? その門はポツダムにある。プロイセン王フリードリヒ大王がオーストリアとの戦いに勝ち、7年戦争の記念として1770年に建てられた。ベルリンよりも20年早く出来ている。規模こそ小さいものの、ギリシャ神話に登場するヘラクスやマーキュリーの彫刻が飾られている立派な門である。

 

ショッピングを楽しむ人で賑わうブランデンブルク通り ショッピングを楽しむ人で賑わうブランデンブルク通り

ポツダムのブロードウェイ物語

このブランデンブルク門がある通りはブランデンブルク通りと呼ばれ、ポツダムの目抜き通りにあたる。市民のショッピング街として親しまれて連日にぎわっているが、この通りは第2次世界大戦でかなりの被害を受けた場所でもある。そのためオリジナルの建物は数少ない。ここが歩行者専用になったのは東独時代の1978年のこと。それに伴い、通りに面した建物をすべて塗り替えた。当時市民はこの新しくなった通りをどれだけ喜んだことだろうか。そのことは、この通りが「ポツダムのブロードウェイ」と呼ばれていたことからも分かる。実際は、ペンキの質が悪かったために数年で色が剥がれ落ちるなどの問題が多発し、ブロードウェイと言われるような華やかな姿は長続きしなかったようだ。現在は東西統一後に修復された美しい姿を保っている。

 

ブランデンブルク通りはフリードリヒ・エーベルト通りまで続く ブランデンブルク通りはフリードリヒ・エーベルト通りまで続く

“ポツダムの三つ編み”を見よう

このブランデンブルク通りが建設されたのは1735年、プロイセン王フリードリヒ1世の時代だった。兵隊王という名前で知られるこの王は、1713年に王位に就くと、軍隊をポツダムに移動させ、民家の屋根裏に住まわせた。その目的は逃亡できないようにすること。水に囲まれているポツダムは兵士が脱走することが極めて難しく、民家の住民に兵士が逃げないよう監視させていたのだ。これらの民家はポツダム・バロックと呼ばれる特徴ある建物であり、こんな家に住めるとは喜ばしいことのように見える。しかし監視という役目を負った住民の生活は優雅なものではなかっただろう。ちなみにポツダム・バロックとして有名なのが、髪を三つ編みにしたようなループ模様。ポツダマー・ツォプフと言い、飾りとして窓の下などに付けられている。ブランデンブルク通りにも何軒か残っている。このポツダマー・ツォプフとはポツダムのお下げ髪、という意味。なんとも可愛らしい名前だ。

 

フリードリヒ・エーベルト通りを走るトラムは、かつての市門だったナウエル門の中をくぐり抜けていく フリードリヒ・エーベルト通りを走るトラムは、かつての市門だったナウエル門の中をくぐり抜けていく

リンデン通りに残る国家保安省

ブランデンブルク通りと交差するリンデン通りには1737年にオランダ人が建設した大きな家がある。実はここ、東独時代に東ドイツ国家保安省の牢獄として使われていた。東西統一後は空き家になっていたが、今では記念室になっており、歴史の重みが感じられる。このようにポツダムのブランデンブルク通りには、所々に小さな物語が残されている。そんな物語を拾い集めながら歩くと、ポツダムの旅も思い出深くなるに違いない。

 

【関連情報】

■ Brandenburger Strasse ブランデンブルク通り
ポツダム中央駅からトラム(92番や96番など)バス(604番など)で約7分、Brandenburgerstr駅下車。
■ Gedenkstaette fuer die Opfer politischer Gewalt im 20. Jahrhundert 20世紀における国家権力被害者のための記念館(旧国家保安省)
Lindenstrasse 54/55, 14467 Potsdam
電話:(+49)331 289 6803
開館時間:火曜日から日曜日10:00〜18:00

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2008/12/10)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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