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海外現地発ガイド通信

フリードリヒ大王の全てが判る城、ポツダムのサンスーシ宮殿

掲載日:2018/04/12 テーマ:世界遺産 行き先: ドイツ / ポツダム ライター:沖島博美

タグ: 宮殿 美しい 歴史



ABガイド:沖島博美

【ドイツのABガイド】 沖島博美
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東京在住。 旅行作家。ドイツの民俗、歴史、文化などを取材し、書籍や雑誌で紹介し続けている。主な著書に『グリム童話で旅するドイツ・メルヘン街道』(ダイアモンド社)、『北ドイツ=海の街の物語』(東京書籍)、『ベルリン/ドレスデン』(日経BP),『ドイツ〜チェコ古城街道』(新潮社)、『ドイツ・クリスマスマーケット案内』(河出書房新社)など他多数。日本旅行作家協会会員。

バロック庭園から眺めるサンスーシ宮殿 バロック庭園から眺めるサンスーシ宮殿

正面に階段状の温室を作って城の景観を高めた

プロイセンのフリードリヒ大王というと、マリア・テレジアの宿敵で戦争ばかりしていたイメージがあるかもしれない。確かに戦争もたくさんしたが、大王は芸術に造詣が深く、絵画コレクションに夢中になって良い絵をたくさん集めていた。音楽好きで頻繁に宮中演奏会を開くなど、普段は非常に文化的な国王だった。父親は“兵隊王”のあだ名で有名なフリードリヒ・ヴィルヘルム一世。芸術には一切関心がなく、背の高い男子を見つけては自分の軍隊に入れて鍛えていた。そんな父親が育て上げた優秀な軍隊をフリードリヒ大王は相続してマリア・テレジアと闘ったわけである。見習い兵を住まわせていた町ポツダムに、大王は自分の理想の城を建設した。その城は今日、「ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群」として世界遺産に登録されている。

 

ギャラリーにはホーエンツォレルン家の人々の肖像画も飾られている ギャラリーにはホーエンツォレルン家の人々の肖像画も飾られている

憂いがない“無憂宮”と呼ばれたサンスーシ宮殿

ポツダムはベルリンの隣町で、歴代プロイセン王がポツダムを“ベルリンの庭”と呼んでいたほど湖と緑の豊かな町である。ここには王室の菜園があった。18世紀半ば、菜園の丘にフリードリヒ大王は夏の離宮を建設した。手掛けたのはバロック建築の巨匠クノーベルスドルフである。離宮であっても通常は大きな城を建てるが、大王は平屋建てのこぢんまりとした城を望んだ。部屋数はわずか12室。まるで狩の館の規模だが、大王はベルリンの王宮ではなくこちらの離宮でほとんどの時間を過ごした。大王はここをサンスーシ宮殿Schloss Sanssoucと名付ける。フランス語でサン・スーシsans souciとは“憂いが無い”ということ。プロイセン国王として様々な困難と問題を抱えていた大王が唯一癒される場所。ここに来れば全てを忘れることができた。

 

大王はここに間仕切りを置いて寝室コーナーを作っていた 大王はここに間仕切りを置いて寝室コーナーを作っていた

ポツダムへ来たらサンスーシ宮殿だけは必ず訪れよう

今日のサンスーシ庭園は290ヘクタールという広さで、いくつもの城や館が点在する広大な庭園だ。とても1日で全部を回ることはできない。幸いサンスーシ宮殿は庭園の入口近くにある。ガイドツアーで宮殿内を見学してみよう。最初に現れるのは細長いギャラリー。大王が好きだったフランスの画家アントワーヌ・ヴァトーの作品が飾られている。この部屋に置かれたソファーは極端に幅が狭い。当時のソファーは婦人の広がったスカートのため幅が広かったが、女性客は招かれなかったのでこの様になった。妻のクリスティーネも呼ばれず、ここを訪れたのは男性の文化人や芸術家ばかりだった。次の部屋から庭園に面した南側になる。一番端の円形の部屋は図書室、隣が「執務室兼寝室」で1786年8月、大王はこの部屋のソファーで亡くなった。

 

絢爛豪華なロココ様式の「音楽の間」。ガラスケースの中に展示されているのが大王のフルート 絢爛豪華なロココ様式の「音楽の間」。ガラスケースの中に展示されているのが大王のフルート

大王が何よりも愛したのは音楽、芸術、哲学だった

「音楽の間」は壁画や鏡がゴールドで縁取られた華やかな部屋で、中央に展示されているのは大王のフルート。当時の名フルート奏者ヨアヒム・クヴァンツに大王はフルートを習っており、コンサートでは自らもフルートを演奏した。チェンバロを弾いていたのは、あのバッハの息子、エマヌエル・バッハである。レベルの高い演奏会がここで繰り広げられていたのだった。楕円形の「大理石の間」が宮殿の中央で、そこから先は全て客室。様々な文化人が宿泊しており、フランスの哲学者ヴォルテールは頻繁に滞在していた。内部見学を終えたら庭へ。宮殿は南側の庭園と共に鑑賞せねばならない。6段からなる階段状の温室には葡萄やイチジクが植えられている。温室の階段を下り、池のあるバロック庭園で一休みしよう。ここから眺めるサンスーシ宮殿が最も美しい。

 

壁も柱も床も大理石で統一された「大理石の間」 壁も柱も床も大理石で統一された「大理石の間」

データ

サンスーシ宮殿
Schloss Sanssouci
住所: Maulbeerallee, Potsdam, 14469.
電話:(0331)9694200
開館時間:
4月から10月は 10:00〜18:00、
11月から3月は 10:00〜17:00
入館は終了の30分前までに
休館日:月曜
入館料:12ユーロ
アクセス:ポツダム中央駅からバス612番、695番でシュロス・サンスーシSchloss Sanssouci下車
 庭園側から行くにはブランデンブルク門Brandenburger Tor 下車

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2018/04/12)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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