悲劇と戦った地区、シュタットアムホーフ

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悲劇と戦った地区、シュタットアムホーフ

掲載日:2017/09/17 テーマ:世界遺産 行き先: ドイツ / レーゲンスブルク ライター:吉村 美佳

タグ: 一度は行きたい 街歩き 世界遺産



ABガイド:吉村 美佳

【ドイツのABガイド】 吉村 美佳
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南ドイツの世界遺産都市、レーゲンスブルク在住。観光局公認ガイドとして働くうち、この街を、もっと皆に知ってほしいと、強く願うようになりました。歴史に絡めたネタや、お薦めホテル、地元の注目イベント、ビールや、珈琲、料理ネタもしっかり発信していきます。

シュタットアムホーフのメインストリートは、パステルカラーの可愛い通り シュタットアムホーフのメインストリートは、パステルカラーの可愛い通り

シュタットアムホーフとは

2006年に「レーゲンスブルクの旧市街とシュタットアムホーフ」が世界遺産として登録されました。
レーゲンスブルクの旧市街はドナウ川の南にあるのですが、その対岸(北)あるのがシュタットアムホーフです。ここは、1924年にレーゲンスブルクに統合されました。
パステルカラーのかわいい街並み。
歴史を紐解いて見ると、レーゲンスブルクが自由都市として、バイエルン州から独立した街であったのに対し、シュタットアムホーフは、バイエルン州の小さな街、つまり全く立場の異なる二つの街でした。
川の両岸と言うことで、お互いを意識しあってきた関係にあるのですが、実は、見た目とは裏腹に、暗い過去の歴史があるのです。

 

シュタットアムホーフの一番ドナウ川寄りには、ビアガーデンがあります。ちょっと奥まった所にありわかりにくいですが、おすすめスポットです。1226年よりビールを醸造しており、レーゲンスブルクに現存する中で一番歴史のあるビール醸造所でもあります。 シュタットアムホーフの一番ドナウ川寄りには、ビアガーデンがあります。ちょっと奥まった所にありわかりにくいですが、おすすめスポットです。1226年よりビールを醸造しており、レーゲンスブルクに現存する中で一番歴史のあるビール醸造所でもあります。

シュタットアムホーフのメインストリート

長距離バスでやってくる団体観光客は、シュタットアムホーフの北のはずれにあるバスターミナルに到着します。そこからシュタットアムホーフのメインストリートを南に向かって通り抜けると、ドナウにかかるドイツ最古の石橋にたどり着き、旧市街に出ます。
かわいい街並みの中には、とっても美味しいケーキ屋さんを始め、いくつものカフェがあります。
レーゲンスブルク旧市街とを結ぶ石橋が、長い期間にわたって工事をしている(2017年中に工事終了予定)ので、経済的に影響を受けているようですが、それでも天気の良い日は、カフェのテラスで大勢の人がくつろいでいます。
旧市街に一番近い所には、歴史あるビールの醸造所と、そのビアガーデンがあります。ドナウ川越しに眺めるレーゲンスブルクの風景を楽しむには最高の場所です。

 

市場の魚屋さん。内陸のバイエルン州では、普通は切り身の冷凍の魚など、限られた魚介類しか買えないから、魚好きには嬉しい。 市場の魚屋さん。内陸のバイエルン州では、普通は切り身の冷凍の魚など、限られた魚介類しか買えないから、魚好きには嬉しい。

毎週水曜日の午前中はマーケットが開かれる

シュタットアムホーフの歩道の幅は極端に広い。そこでは、毎週水曜日の午前中に市場が開かれるのです。
この市場は、規模は小さいものの、パン屋、魚屋、肉屋、八百屋、ギリシャのお惣菜など、一通り必要なものが買えます。
ドイツでは、美味しい素材にこだわる人も多く、そういう人たちは、市場で定期的に買い物をします。そうするとお店の人とも顔なじみになります。買い物のたびにちょっとした会話が出来、名前まで覚えてもらえるようになると、買い物をするのも更に楽しくなります。
ちなみに、土曜日の午前中には、レーゲンスブルクの大聖堂すぐ南東の広場で、大きな規模での市場があります。

 

先に逃げたオーストリア軍が見ていた風景(丘の上から撮影)。みるみるうちに火の手が上がり、焼け野原となった。 先に逃げたオーストリア軍が見ていた風景(丘の上から撮影)。みるみるうちに火の手が上がり、焼け野原となった。

1809年は、シュタットアムホーフで最悪の年だった

たくさんの悲劇が繰り広げられたシュタットアムホーフ。
地理的に、貿易都市であるレーゲンスブルクの入り口に当たる場所であり、敵の侵入を防ぐため戦争の被害に度々あいました。
また、ドナウ川のほとりであるため、洪水の被害、流氷の被害にもみまわれました。
特に1809年は、第五次対仏戦争による被害は、その中でも最悪のもの。オーストリア軍が逃げ込み、ナポレオン率いるフランス軍が追いかけてきた。結果的には、オーストリア軍が、敵も味方も関係なく丘の上から爆破し、それが強い北風に煽られて、数日間燃え続け、70軒もの家を焼き尽くしたのだとか。
ですから、今残る家々は、その後建て直されたものばかり。今でこそ、可愛いパステルカラーの街並みですが、歴史を調べると、ここの悲劇が覗けます。

 

ドライファルティヒカイト教会は、丘の上にあります。 ドライファルティヒカイト教会は、丘の上にあります。

ドライファルティヒカイト教会にも注目!

シュタットアムホーフのメインストリートに、石橋を背にして立つと、視界の一番奥、丘の上に、教会があります。これが、ドライファルティヒカイト教会です。レーゲンスブルクにペストが蔓延していたその時、シュタットアムホーフ及び、その更に北にあるシュタインウェイの地区に、ペストが広がらないようにと祈って造られ始めたのがこの教会なのだそうです。
実は、この教会のそばから撮影したのが上の写真なのですが、ここからだと、シュタットアムホーフのメインストリートがしっかりと見えるのです。

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2017/09/17)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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