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海外現地発ガイド通信

中世の町、ローテンブルクに響き渡る羊飼いのステップ


掲載日:2009/03/19 テーマ:祭り・イベント 行き先: ドイツ / ローテンブルク

タグ: おもしろい イベント ダンス


単純なのに見ごたえのある羊飼いの踊り

市庁舎のバルコニーも見物客でいっぱいになる 市庁舎のバルコニーも見物客でいっぱいになる

まるで町全体が中世博物館のようなローテンブルク。何百年も変わらぬ佇まいを見せているこの町に、更に中世的色彩を添えているのが市民によって繰り広げられる「羊飼いの踊り」だ。古式ゆかしい衣装を身にまとった男女が一組になって20〜30人ほどで踊る群舞である。そのとき、マルクト広場には彼らの靴音が響き渡る。踊りというよりもステップを踏むだけの単純なもので、両手は腰にあてたまま。リーダーが時おり鳴らす笛によって全体が一列になったり十文字になったり形を変えるが、彼らが靴できざむガツッ、ガツッという音は最初から最後まで一定で途切れることがない。中世から伝わる踊りは他の町にもあるが、これだけ単純で、それなのに見ごたえのある個性的なものは珍しい。

羊飼いとローテンブルク

ペアを組んでマルクト広場に入場して来るときは、みな緊張気味 ペアを組んでマルクト広場に入場して来るときは、みな緊張気味

中世のローテンブルクで、羊飼いや羊毛業者は重要な存在だった。彼らは同業者組合を結成し、毎年聖バルトロマイ祭の後に居酒屋で飲めや歌えの大騒ぎが始まり、そこで躍ったのが今日に伝わる「羊飼いの踊り」である。これは16世紀の出来事で、その後この踊りのことは忘れ去られていた。この踊りが復活したのは1911年のこと。町の体操クラブで、謝肉祭の出し物として思いついたのが中世の羊飼いたちによる踊りであった。この出し物は評判が良く、マルクト広場でも披露することになった。踊りは観客を喜ばせ、これを期に羊飼いの踊りをローテンブルクの伝統として保持し、定期的に行うことが決まった。長い年月眠っていた「羊飼いの踊り」はこうして息を吹き返した。

ベルリン・オリンピックでも披露

どんな体制に変わろうともステップだけは絶対に乱れない どんな体制に変わろうともステップだけは絶対に乱れない

第一次世界大戦のときは一時的に中断されたが、平和が戻ると踊りは復活した。それはこの踊りが持つ活き活きとして楽しげな雰囲気が、皆に活力を与えたからであろう。1930年代は「羊飼いの踊り」が最も勢いのある時代だった。ローテンブルクだけに留まらず、ロンドンのダンスフェスティバルにドイツの代表として出演している。また1936年にはベルリン・オリンピックの際に開会式で披露するなど大活躍を果たす。第二次世界大戦後は、町が復興のために開いた祭りで踊り、寄付金を集める活動も行った。1960年代からは次第にローテンブルクへ観光客がやってくるようになり、時おりマルクト広場で披露された。

町に似合った美しい衣装

仕掛け時計のある「宴会の館」と市庁舎に囲まれたマルクト広場で踊りは披露される 仕掛け時計のある「宴会の館」と市庁舎に囲まれたマルクト広場で踊りは披露される

そもそも羊飼いは男性なのだが、踊りではどうしても衣装が美しい女性たちに目がいく。今年初めて踊るような娘さんは少し頬を赤らめていて初々しい。毎年踊っています、という顔のベテランさんはさすがに堂々としている。この道30年以上か、と思われる大ベテランさんもいて、思わず「腰の方は大丈夫ですか?」と声を掛けたくなる。実際、膝を曲げた状態でずっとステップを踏むのは大変で若い人でも腰痛が起きそう。町の外には牧草地が広がり、今日でも羊が放牧されている。仮に彼らがこんないでたちでそこに立っていても全く違和感がないであろう。ローテンブルクとはそういう町なのである。

【関連情報】

■ Historischer Schaefertanz(羊飼いの踊り)
「羊飼いの踊り」は今日、ローテンブルクでイースター、聖霊降臨祭、帝国自由都市祭りの際に市庁舎があるマルクト広場で踊られる。
2009年は4月12日、5月31日(この日は2回)、9月6日に予定されている。
踊りの時はマルクト広場が囲われ、椅子が置かれ、囲いの中に入るにはチケットが必要。(当日マルクト広場にて販売)

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2009/03/19)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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