page top

出発エリアをに変更しました。

海外旅行の検索・比較サイト|エイビーロード
AB-ROAD
ドイツ・ローテンブルク・歴史の現地ガイド記事
RSS

海外現地発ガイド通信

3リットルのワインを飲み干して町を救った市長。実話に基づく歴史劇「マイスター・トゥルンク」


掲載日:2009/03/31 テーマ:歴史 行き先: ドイツ / ローテンブルク

タグ: イベント 歴史


町を救った市長の酒飲み

祭りの期間中は国内外から大勢の観光客が詰めかける 祭りの期間中は国内外から大勢の観光客が詰めかける

マイスターは市長のこと(正式にはBuergermeister)、トゥルンクは飲酒のこと。つまり「市長の酒飲み」であるが「酒飲み市長」とは異なる。酒好きな酔っぱらい市長ではなく、町を破壊から救うため、市長が命がけで酒を飲んだのである。イースターから50日目に行われる聖霊降臨祭プフィンクステン祭。そのハイライトとして、ローテンブルクでは毎年「マイスター・トゥルンク」の歴史劇が町の市民らによって演じられる。出演者は子供からお年寄りまで、と年齢に幅が広い。それが素人とは思えぬ演技力で迫って来る。

命がけの3リットル

市壁の外で野営する皇帝軍。衣装を着たままの姿で肉を焼いたりビールを飲んだりと楽しそう 市壁の外で野営する皇帝軍。衣装を着たままの姿で肉を焼いたりビールを飲んだりと楽しそう

30年戦争の最中、旧教徒側の皇帝軍が新教徒側の町ローテンブルクを攻め滅ぼそうとした。ところがこの地方で産する良質なワインをふるまわれて気持ちが和らぎ、敵の将軍ティリーは市参事会員たちにある難題をもちかける。「この大ジョッキのワインを一気に飲み干す者あらば、町を許そう」と。それを受けて立ったのが老市長ヌッシュ。3リットルものワインを見事に飲み干し、町は救われた。実際に起こったこの出来事が、そのまま劇になった。近隣の町や村からは敵の兵士に扮して応援に駆け付ける。中世そのままの佇まいを見せるローテンブルクでは、舞台装置も背景も作る必要がない。歴史劇は市庁舎のホールで行われる。そこは運命の日に市長や市参事会員たちが頭を抱えて相談し合っていた場所である。

舞台は町全体 兵士たちの略奪にも注目

市庁舎の中では市参事会員たちが対策を練っている 市庁舎の中では市参事会員たちが対策を練っている

とにかくこの劇の醍醐味は、この町全体が舞台になっていることだ。「マイスター・トゥルンク」自体は市庁舎のホールで行われるが、最終日には30年戦争で皇帝軍が攻めてきた日と同じように始まる。朝から市壁の外で気勢をあげる皇帝軍の兵士たち。彼らはグループに分かれ、いくつかの市門から入場してくる。途中で肉屋やパン屋へ入り、戦争の時と同じように“略奪”を行う。店の者たちは心得たもので、兵士たちがやってくると肉屋では肉の塊を、パン屋では大きな黒パンをいくつか渡す。ホテルやレストランでは兵士たちにビールやワインをふるまう。略奪した食料品は、あとから始まる野営キャンプの材料となるのだ。このように町では劇が始まっているのだ。

見事な連係プレーの立体劇

町に侵入してきた皇帝軍の兵士たち 町に侵入してきた皇帝軍の兵士たち

「マイスター・トゥルンク」は市庁舎ホールで行われる。町を明け渡すかどうか、市参事会員たちが相談し合う様子を観客はまるでその時に居合わせたかのように見守る。市庁舎脇の通りヘレンガッセでは、皇帝軍扮する兵士が大きな大砲(空砲)を打ち鳴らす。市庁舎ではその音を聞いて「敵が攻めてきた!」と慌てふためく。空砲のタイミングは中の劇に合わせているので大変な臨場感だ。皇帝軍はマルクト広場に集まって気勢を上げる。ホールに怪我をした味方の兵士が転がり込んで「敵はもうそこまで来ています!」と告げる。そのうち皇帝軍がなだれ込んできて舞台を占拠する。そして始まるのが有名な“ワインの一気飲み”である。中世の出来事が今、目の前で起こっているような、そんな錯覚に陥る「マイスター・トゥルンク」である。

【関連情報】

■ Der Meistertrunk マイスタートゥルンク
2009年5月29日 20:00
2009年5月30日 15:00 / 17:30
2009年5月31日 10:00 / 12:30
2009年6月1日 12:30
※2009年聖霊降臨祭期間:5月31日〜6月1日
(毎年イースターに合わせて祭りの日程が変わるので注意)
値段:6ユーロ〜14ユーロ(座席により異なる)

問い合わせ:ローテンブルク観光案内
Marktplatz 91541 Rothenburg ob der Tauber
電話:(+49)9861 404 800

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2009/03/31)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
 提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
エイビーマガジンについて

 

キーワードで記事検索

検索