木工細工おもちゃの発祥地、東部ドイツのザイフェン

ドイツ・ザイフェン・観光地・名所の現地ガイド記事

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木工細工おもちゃの発祥地、東部ドイツのザイフェン

掲載日:2016/03/27 テーマ:観光地・名所 行き先: ドイツ / ザイフェン ライター:沖島博美

タグ: おもしろい お土産 たのしい 博物館



ABガイド:沖島博美

【ドイツのABガイド】 沖島博美
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東京在住。 旅行作家。ドイツの民俗、歴史、文化などを取材し、書籍や雑誌で紹介し続けている。主な著書に『グリム童話で旅するドイツ・メルヘン街道』(ダイアモンド社)、『北ドイツ=海の街の物語』(東京書籍)、『ベルリン/ドレスデン』(日経BP),『ドイツ〜チェコ古城街道』(新潮社)、『ドイツ・クリスマスマーケット案内』(河出書房新社)など他多数。日本旅行作家協会会員。

ロウソク立ての巨大な人形が観光客を呼び込んでいる ロウソク立ての巨大な人形が観光客を呼び込んでいる

木工細工の土産物店が軒を並べる村

ドレスデンから電車やバスに乗り継いでおよそ3時間半。チェコとの国境に近いエルツ山地の村、ザイフェン。人口2500人ほどの小さな村なのに一年中観光客がやって来る。この村を有名にしているのは木製おもちゃの数々。どこかで見たことのある木製おもちゃの殆どが、ここザイフェンで生まれている。今日ではドイツ各地のクリスマスマーケットで目にするクルミ割り人形や天使のロウソク立て、同じくロウソク立てのピュラミーデなどは殆どがエルツ地方で生産されたもので、その中心地がザイフェンだ。手作業の木彫り細工ではなく、轆轤(ろくろ)を使って頭や手足、胴体部分を個別に作ってつなぎ合わせた人形には独特な味がある。

 

原色を使ったカラフルな木製おもちゃ 原色を使ったカラフルな木製おもちゃ

あらゆる種類の木製おもちゃが見られる博物館

ザイフェンはハウプトシュトラーセHauptstrasse(中心通り)と呼ばれる道が村の中に1本長く続いているだけで、民家はその両側に並んでいる。小さな村なのでホテルやレストランも少なく、ここに観光客が押し寄せるクリスマス時期には、まずホテルが取れない。インフォメーションのある辺りが村の中心部で、この近くに土産物店が多い。土産物はもちろん、村で作られた木工細工だ。木製の小さな動物や人、家具、ミニチュアハウス、スモーク人形、くるみ割り人形、ロウソク立てなどなど。その殆どが轆轤を回して木を削る轆轤細工なのだ。インフォメーションの近くにおもちゃ博物館があり、ここを訪れるとザイフェン村のこと、そしておもちゃの歴史が良く解る。

 

吹き抜けホールの天井まで届くような巨大ピラミッド 吹き抜けホールの天井まで届くような巨大ピラミッド

観光の目玉になっているおもちゃ博物館は絶対に訪れよう

おもちゃ博物館へ入るとすぐ、大きなピュラミーデ(ピラミット)が目に飛び込んでくる。上に行くほど小さくなる形からそう呼ばれており、採鉱業が盛んだった中世では坑道内でこの様な木製やぐらを組み立てて蝋燭を灯していた。しかし鉱山の枯渇によって採鉱業は衰え、手作りで細々と作っていた木工細工が村の産業に代わる。18世紀の轆轤技術発展で大量生産が可能となり、ドーナツのような1つの木輪から一度にたくさんの形が生み出された。ザイフェンはたちまち木工細工の中心地となった。轆轤技術の紹介以外にも博物館には古いおもちゃがたくさん展示されている。子供の頃に持っていた積み木と同じものがあって驚く。ザイフェンから世界中に広がっていったそうだ。

 

こうして並べると仕組みがよく判る轆轤細工 こうして並べると仕組みがよく判る轆轤細工

轆轤細工の実演が見られる野外博物館

中心部から徒歩30分ほどの所に、移築された古民家が14軒並ぶ野外博物館がある。個々の民家には家庭用の轆轤機械などが置かれて昔の様子が再現されている。入口近くにある水車小屋は現在も稼働中の轆轤工房。熟練の轆轤細工師が休む暇なく作品を生み出し、その場で販売もしている。かつては全て水力を使って轆轤を回していたが、電化されて家庭でも仕事ができるようになった。轆轤で削った木輪を輪切りにすると動物の形になる。同じ形の動物が40〜60個も一度に作られる様を目の当たりにした。昔ながらの伝統を守り続ける村。クリスマスが近づくと、どこの家でも窓辺に蝋燭を灯して道を照らす習わしがあるという。そんな時にもう一度ザイフェンを訪れたい。

 

野外博物館の轆轤工房の様子 野外博物館の轆轤工房の様子

データ

☆ おもちゃ博物館 Spielzeugmuseum
住所:Hauptstrase 73 - 09548 Seiffen
電話:037362-8239  開:毎日10時〜17時 入館料:5ユーロ

☆ 野外博物館 Freiliechtmuseu
住所:Hauptstrase 203 - 09548 Seiffen 電話:037362-8388
開:4月〜10月は10時〜17時、11月〜3月は16時まで(天候が悪い日は閉館)、轆轤工房は12時から13時まで昼休み 入場料:4.5ユーロ

ザイフェンへの交通 : Dresden中央駅よりフレーアFloeha乗り換えでオルベルンハウ・グリューンタールOlbernhau-Gruenthal へ。バス453番に乗り換えザイフェンへ。ドレスデンより所要時間は約3時間半

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2016/03/27)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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