時間の取れない人におすすめなのが3島クルーズ

ギリシアに来たなら、エーゲ海の島々を巡ってみたい。しかし時間が取れないという人にちょうどいいのが、アイギナ、イドラ、ポロスの3島を回るツアーです。クルーズの出発地点はアテネ近郊パレオ・ファリロ港から。出港するとやがて右手にサラミス島が、そしてほどなくアイギナ島が見えてきます。アイギナとは、古代ギリシア語の呼び方で、現代ではエイナと呼ぶそうですが、アイギナ島の呼称が定着しているために、今でも昔のままに呼んでいるのだそうです。島は一辺13キロの三角形で小さなものですが、古代ギリシア時代には、交易で繁栄、強力なポリスをなし、アテネと熾烈な競争をするほどだったと言われています。そんな時代の象徴として残るのが、港とは反対側にあるアファイア神殿の遺跡です。前500年頃の建造で、ドーリア式の荘重な柱が印象的です。アテネのパルテノン神殿と同じ様式で、同時代にともに繁栄したことを示しています。

ギリシアのアテネから行くエーゲ海の島(その5)アイギナ、イドラ、ポロスを回る3島クルーズ ギリシアのアテネから行くエーゲ海の島(その5)アイギナ、イドラ、ポロスを回る3島クルーズ

イドラ島は昔のまんま…

アイギラ島で遺跡を堪能した後は、船に戻ってビュッフェ形式のランチとなります。晴れた日の船上での食事は気持ちイイです。ギリシア特産のフェタチーズは、山羊のチーズで、やや塩辛いのが特徴ですが、古代から親しまれてきた味です。パンとともに、オリーブオイルをつけて召し上がってください。ワインが進みます。2時間ほどで到着するのがイドラ島。ここには車もバイクも走っていません。交通手段はおもにロバです。しかしこの島を侮ってはいけません。1821年からのギリシア独立戦争で私財を投げうち、オスマン・トルコ軍と戦ったのが、この島出身の豪商や船乗りたちだったのです。結果は勝利しましたが、その後この町の海運業は再興がかなわず、近海漁業や、この島に移り住んできた芸術家たちによる手工芸品が主要産業となりました。のどかな島の様子からは、この島が、ギリシア独立の立役者だったとは想像もできません。

ポロス島では街歩き

この3島では、どの島でもそうですが、波が高くないためか、岸壁のすぐそばに家々が建てられています。海と人の近接した関係性が見て取れ、僕のような海好き人間にとっては、いいなあと羨ましくなります。窓を開ければ穏やかな海、玄関を開ければ岸壁で、船が係留されている。どの家も白く、オレンジ色の屋根瓦です。気持ちのいい空気を胸一杯吸って、さて今日も1日どうしよう? 見ているだけで、自分がこの島の住人になったような、そんな朝の光景が目に浮かぶようです。アイギナ島とイドラ島の間に位置するポロス島での楽しみは、坂道の細い路地散策です。猫が結構いますね。そんなシーンも写真になります。港には、小さな船や中型船がたくさん停泊しています。港のそばのオープンカフェに陣取って、さして長くもない自由時間に、行き交う人々の観察するのも楽しいものです。