- アリサンドラトゥー芳香
- イタリアのトスカーナに4年、そしてギリシャ、ペロポネソス半島北部の港町パトラ在住13年。ギリシャの大学生に日本語を教えながら、翻訳などもしています。小学生の子供が二人いるので、子連れの旅行についての情報や、もともと好きな遺跡等に関する情報、地中海料理などについて発信中!また、ブログ「地中海とカフェDiary」ではギリシャ生活について綴っています。
出発エリアをに変更しました。
ギリシャでは、船にクリスマスのライトをデコレーションする習慣もあるのです。この写真は街で見かけたショーウィンドー
ギリシャに来てびっくりしたことがあります。クリスマスに、私たち日本人も見慣れたクリスマスの飾りや赤い服を着たサンタの人形などが飾られるにもかかわらず、ギリシャでは「アイ・ヴァシリス」と呼ばれるサンタさんがやってくる日はなんと新年なんです!!このサンタの名前ですが、「アイ・ヴァシリス」とはつまり、「聖ヴァシリス」という意味で、ギリシャ正教で1月1日にお祝いする聖人なのです。そのわりに違和感なくアメリカ映画などを見ているギリシャ人。子供は混乱しないのかと要らない心配をしてしまいますが……。とはいっても、子供はクリスマスと新年の計2回プレゼントをもらっていることがほとんどです。だからあまり気にしていないのかもしれません。
クリスマスのデコレーションを売る店。クラシックなカラーから、最新流行の色まで何でもそろっています
ファッションの流行にもうるさいギリシャ人は、クリスマスの飾りにもこだわりがあるんでしょうか。ギリシャのクリスマス・ツリーの飾りをショーウィンドーで見ていると、毎年はっきりと流行で移り変わります。たとえば、昨年は色合いの流行は紫でした。今年はなんと最近の家具などの流行を反映して、白と黒のコントラスト。真っ白いツリーに黒い玉などの飾りを吊るしてあります。あまり一般家庭向けとは言えませんが……。もちろんスタンダードな赤や金、銀など選り取りみどりです。そして、ツリーの下(根元)には、キリスト生誕の風景を人形で飾る「ファトニ」を飾ります。ところが、これがちょっと他のヨーロッパと違うなと思わせるギリシャ独特の習慣に、デコレーション用の船にクリスマスのライトをからめて飾る習慣もあります。
クリスマスの伝統お菓子「クランビエデス」真っ白な粉砂糖がたっぷりかかった、さくさくクッキー。雪のようなので、お皿に盛って出すだけでクリスマスらしい雰囲気一杯になります
ギリシャ正教の国、ギリシャでは、クリスマス前40日間も断食(お肉、お魚、乳製品をカット)なのです。もちろん、全員が断食をまじめに実行しているわけではないのですが、買ったりもらったり、手作りするクリスマスのお菓子も、クリスマス・イヴのミサが終わるまで本当は手をつけないことになっています。本来は、我慢した後にクリスマスの当日にバ〜ンとすごいご馳走を食べるというのがギリシャ人の習慣なんですね。
クリスマスのギリシャ伝統のお菓子は、クランビエデスとメロマカロナ。私の大好物はクランビエデス。さくさくっとしたやわらかいクッキーにアーモンドが入っていて、それをたっぷりの粉砂糖をまぶしたもの。メロマカロナは、はちみつシロップを染ませたお菓子で、刻んだ胡桃がたっぷりまぶしてあります。どちらもクリスマス・シーズンに欠かせないお菓子なので、このシーズンに旅行すればケーキ屋さんですぐ見つかりますよ。是非お試しあれ!家庭で手作りする人もたくさんいて、どこのうちでもクリスマスにはお盆一杯に盛ったクランビエデスとメロマカロナが用意されています。甘いものといえば、以前紹介したギリシャのお菓子メーカーのチョコレートも。クリスマスのプレゼントにいいですね。ギリシャではなぜか伝統的なクリスマスのケーキはありません。でも新年のケーキというものがあるんです。また次回紹介しますね!
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/12/04)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
エイビーマガジンについて