映画「マンマ・ミーヤ」で一躍有名になったスコぺロス島

(その2から続く)ミュージカルの名作『マンマ・ミーヤ!』が、メリル・ストリーブ主演で映画化され、2009年に日本でも公開されました。この映画の舞台となって、一躍注目されたのが、エーゲ海北部のスコぺロス島です。本土の最寄りの町はヴォロス。アテネのリオシオン・バスターミナルから4時間半、フェリーで2時間。あるいはスコぺロス島の隣に位置するスキアトス島まで飛行機で50分、高速フェリーで1時間程度です。実はこのスキアソス島は、映画の中では「本土」として登場しています。70以上のビーチや入り江があるこの島も、夏のビーチリゾートして人気があります。いずれの島も、ミコノス島などとは違い、オレイン色の瓦を使った屋根を持つ、白い建物が並んでいます。こういった景観は地中海岸の町全般で見られるものですが、落ち着いた風情があります。ブーゲンビリアなどの花も多く、『マンマ・ミーヤ!』の世界をぜひ楽しんでください。

ギリシアのアテネから行くエーゲ海の島(その3)スコぺロス島、レスヴォス島、ヒオス島 ギリシアのアテネから行くエーゲ海の島(その3)スコぺロス島、レスヴォス島、ヒオス島

レスヴォス島の今は大変!

トルコの小アジア半島の先っぽにあたるトロイの遺跡あたりから、海の向こうにくっきりと島影が見えるのがレスヴォス島です。トロイ遺跡に近いアイワルクとフェリーが結んでいます。その距離はわずか10キロ程度です。アテネ近郊のプリウス港からならフェリーで9時間。古代ギリシア時代の女流詩人、この島出身のサッフォーが同性の女性に対する愛を歌ったことから、「レズビアン」の語源になったと言われる島です。しかし現地では、島最大の町の名前「ミティリニ」島と呼んでいるのです。あまりにレズビアンとの関係ばかりが強調されるのを嫌ったのですね。島はビーチだけでなく、山もあり、緑が多く、自然がとても豊かで、年間を通して楽しめます。ただしここ数年、トルコ側からギリシャに避難してくるシリア難民の玄関口となっています。その結果、ボランティアの人たちも集まるようになり、以前のような感じではなくなりつつあるようです。

ヒオス島の祭とアートにビックリ!

レスヴォス島の南に位置するのがヒオス島。ここもトルコとは目と鼻の先です。アテネ近くのピレウス港からフェリーで8時間。この島で毎年春のイースターの期間に行われ、世界中にその名を轟かせているのが「ロケット祭」です。二つの教会が、相手の教会を標的にロケット花火を打ち合うもので、「世界で最も危険な祭」とも言われるほどです。その数なんと65000発! 無名の島でしたが、にわかに最近、この祭のおかげで有名になってきました。元は19世紀に、武器を奪ったオスマントルコ軍に対して、ロケット花火で応戦したのが始まりだとか。その夜は、暗い夜空がロケット花火の放物線で染まります。また南部のピルギ村には白い漆喰壁に幾何学模様が施され、独特な町の景観となっています。「クシスタ」と呼ばれる技法でジェノバが発祥だそうです。なんとものんびりしたいい島なのですが、いかんせん宿が少なく、高値です。(その4へ続く)