ギリシア遺跡の一級品、デルフィへ!

ギリシアのアテネに建つパルテンノン神殿を見上げていると、周囲の緑の少ない様子や、ひしひしと感じるギリシア経済の疲弊など、力強さよりも滅びゆく美しさを感じてしまいます。しかし今から2000年以上前に建てられたパルテノン神殿は、たぶん来た外国人をアッと言わせる、威風堂々とした、自由都市アテネの豊かさと文化的隆盛を誇るような建物だったにちがいありません。ギリシア劇場では、ギリシア悲劇や喜劇が演じられ、スポーツ大会も開かれていました。哲学者のソクラテス、プラトン、アリストテレス、歴史家のヘロドトスが活躍し、建築や彫刻においても、見事なまでに完成の域に達していたのです。しかし紀元前338年のマケドニアとの戦いに敗れて以降、この町は長く外国の支配下に置かれ、ローマ時代になると、もはやうらぶれた古代都市のひとつとなったのです。アテネの悲しさはそこにあるように思えます。

山と神々〜ギリシアの世界遺産デルフィは、ギリシア最大のパワースポットだ! 山と神々〜ギリシアの世界遺産デルフィは、ギリシア最大のパワースポットだ!

今だ力をもつ遺跡があった!

しかしアテネからバスで3時間ほど、デルフィまで足を延ばしてみてください。世界遺産の遺跡の中にたたずむと、ギリシア時代の力を感じることができるはずです。周囲は2000メートル級のパルナッソス連山が連なっています。切り立った山々は、岩肌がむき出しですが、緑も残っています。ヨーロッパらしい糸杉がアクセントを作っています。かつてはここが「世界のへそ」と信じられていた場所です。「へそ」を示す石が置かれています。様々な国の使節団が船でここを訪れていました。「アポロンの神託」を受けるためです。ここは古代の情報センターと化し、神託を授かるために訪れた使節たちにとっても、情報交換の場となっていたようです。そしてまた劇場では、古代劇が演じられ、ピューティア祭の時には、長さ178メートル、幅26メートルの広さの競技場では、馬車による戦車競争が行われていました。

ギリシア最大のパワースポットなのだ

劇場の舞台の中央に立って、大きな声で歌をうたってみてください。歌声が周囲の山々にこだまし、また斜面に作られた客席から反響が届いてきます。客席に座ってみると、アドリア海まで見渡せ、この場所のロケーションの素晴らしさに胸を打たれずにはいられません。この地には力があると、誰もが信じたくなるようなところなのです。神官たちは、各国の使節団から様々な情報を得ることで、より正確な判断が下せ、それを神託として授けていたのではないかと考えられています。だからこそ神がかった御託が的を得たものとなったのでしょう。いつしか廃れ、忘れされたデルフィは、長い間、崩れた崖の土砂の中に埋まっていました。アテネのように誰に痛めつけられることもなく、今に姿を残しているのです。紛れもなく、ギリシア最大のパワースポットではないでしょうか。最高のギリシア遺跡です。