どうしても行っておきたいのがクレタ島

(その3から続く)エーゲ海にある島々のうちで、どうしても行っておきたいのがクレタ島でしょう。東西257キロ、南北は12キロから61キロ。エーゲ海では例外的なほどに大きなこの島で、古代ギリシアの基礎が築かれたのです。それがミノア王国。元は小アジア半島から渡ってきた民族で、青銅器文化を伝えたと言われています。ミノア王国の全盛時代は紀元前2000年頃から前1450年頃までで、巨大なクノッソスの宮殿が建造されたのでした。現在のクレタ島の中心地はイラクリオン。アテネからは飛行機で1時間、高速フェリーで7時間で結んでいます。島と言っても、広いですからバス網が発達しており、イラクリオンからクノッソスへは5キロほど。バス(2番)ならばすぐに到着します。島には乾いた大地にオリーブやかんきつ類の木々が植えられ、この島の豊かさを伝えてくれます。また陶器の店も結構あります。

ギリシアのアテネから行くエーゲ海の島(その4)クレタ島のクノッソス宮殿 ギリシアのアテネから行くエーゲ海の島(その4)クレタ島のクノッソス宮殿

クノッソス宮殿は、外国人観光客で大人気!

ギリシア神話にある「ミノタウロス伝説」は、ミノス王が約束を破ったために、怒ったポセイドンがミノスの王妃パーシパエを雄牛に恋をさせ、そこから生まれたミノタウロス(顔は人間、体は雄牛という怪物)を、迷宮の中に閉じ込めたというもの。人々は長い間、ミノタウロス伝説はおとぎ話で、まさか実物の「迷宮」が存在するとは思いもよりませんでした。ところが20世紀に入ってから、クノッソス宮殿が発掘されたのです。この宮殿は、複雑な構造の3、4階建ての建造物で、1000以上の部屋があり、しかも部屋は大小さまざま、それらが秘密の廊下や曲がりくねった通路でつながり、1度入ると出られないような造りになっていました。以来、クノッソスこそが迷宮で、神話が一部事実か、何かの暗示ではないのかと考えるようになったのです。余りに巨大なこの宮殿を見学していると、とても不思議な気持ちになります。3000年以上の歳月の流れを感じてください。

クノッソスが世界遺産に登録されないわけとは

世界史的にも重要な意味を持つクノッソス宮殿ですが、残念ながら世界遺産には登録されていません。これは復元作業をし過ぎてしまったからだと言われています。しかしそれでも多くの観光客が押し寄せてきます。そんな人々のお目当ての多くは「イルカの壁画」です。子供のころに絵本で見たようなイルカが、他の魚たちと一緒に生き生きと描かれているのです。童心が呼び醒まされるような感触は、国境や民族を越え、多くの人に共感を抱かせるもののように思えます。頭が鷲、胴がライオン、尾が蛇の「グリフィン」の壁画もいいですねえ。素朴でありながら豊かな想像力を感じます。陶器でできた「蛇の女神」は腰がキュッと締まり、後年のヨーロッパのご婦人たちの衣装のようです。そしてタコや兵士をモチーフにした壺の数々。レプリカが町の陶器店にも売られており、お土産に何を買おうか迷ってしまいます。(その5へと続く)