氷に覆われた「緑の島」

グリーンランドは、社会の地図でいうとアメリカの右の方にある、白く描かれた大きい島です。デンマーク領で、世界で一番大きな島。島の90%が北極圏に位置し、沿岸部以外85%が雪と氷に覆われた大地です。ヨーロッパから初めてこの島に行き当たったバイキング「赤毛のエイリーク」なる人物が、その前に発見した島を「アイスランド」と名づけたら入植者がさっぱり来なかったので、この島には多くの入植者が来るように「グリーンランド」と名づけたといわれています。緑の豊かな島がアイスランド、氷の島がグリーンランドになったという面白いエピソードですね。

町と町の間の移動は空路のみ!? 〜ヨーロッパの秘境グリーンランド・前編〜 町と町の間の移動は空路のみ!? 〜ヨーロッパの秘境グリーンランド・前編〜

ヨーロッパの果てで懐かしい顔をした人々に出会う

グリーンランドへは、デンマークかアイスランドから空路でアクセスできます。島内の都市間の移動は、フィヨルドが多いため陸路の整備ができず、空路しかありません。町は海岸沿いのわずかな大地にしがみつくように点在しています。私はアイスランドのレイキャビクから、まず東側のクルスクという小さな寒村に入りました。入り江には流氷が浮かび、遠くの山には氷河も見えます。グリーンランドの住民はカラーリットと呼ばれる先住民族で、イヌイットと同一民族です。デンマーク領だという意識でやってきたので、住んでいる人たちがわたし達と変わらない顔立ちなのにビックリ。途端にすごく親近感が湧いてきました。

レイキャビクからのお手軽日帰りツアー

クルスクはフィヨルドに囲まれた人口300人ほどの小さな寒村ですが、レイキャビクからの飛行機が往復するため、それを利用した日帰りツアーが催行されています。空港から村までは歩いて30分くらい。荒涼とした大地に貨物列車のコンテナみたいな木造の家々が点在し、それぞれ壁がカラフルな色に塗られていて、なんとも現実離れした風景です。ツアーでは、村の小さなスーパーマーケットや土産物屋、教会を訪れ、村人の生活についてレクチャーを受けた後、ボートで流氷の浮かぶ入り江を渡って、空港のそばの岸に戻ります。クルスクでの滞在は約4時間ですが、美しい景色を十分に堪能することができます。

ヘリからの絶景に息を呑む

クルスクからは、ヘリに乗ってアンマサリクという町に向かいます。町の間の公共交通機関はヘリコプターのみ。東沿岸部と西沿岸部とを直接結ぶ路線はありません。もちろん、地元の住民なら夏はボート、冬は犬ぞりといった交通手段もあるのでしょうが、旅行者はヘリのお世話にならざるを得ません。交通費が高いのは、ヘリからの絶景で帳消しでしょう。眼下には、海の流氷と氷山と、本土の雪山が合体したような絶景が広がります。こんな風景はこれまで見たことがありません。(懐は寂しくなったけど)グリーンランドに来てよかったー!!(後編に続く)