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海外現地発ガイド通信

映画『暗い日曜日』の舞台を訪ねて


掲載日:2014/05/22 テーマ:映画のあの場所 行き先: ハンガリー / ブダペスト

タグ: レストラン ロケ地 映画


映画の撮影に使われたくさり橋

映画の中で何度も登場する美しいくさり橋 映画の中で何度も登場する美しいくさり橋

映画『暗い日曜日』はドイツとハンガリーの共同制作で、1999年に公開された。ブダペストの市内を流れるドナウ川と、そこに架かる橋から映画が始まる。エルジェーベト橋、くさり橋、自由橋・・・。その中でもくさり橋は何度も映画の中に登場する。この映画は1988年にニック・バルコウという人が書いた小説をもとに作られているが、テーマ音楽『暗い日曜日』は1933年にハンガリーで作られた曲だった。1936年にフランスのシャンソン歌手ダミアDamiaが歌って有名になり、世界中に知れ渡る。ダミアの歌は“ソンブル・ディマンシュSombre Dimanche”。その後アメリカではビリー・ホリディが1941年に”グルーミィー・サンデー“と題して歌い、大ヒットした。

作曲者セレシュはキシュピパの上に住んでいた

映画のモデルとなったキシュピパ 映画のモデルとなったキシュピパ

黒塗りの大型ベンツが、ドイツからやってきた客を乗せてブダペストのレストランへ到着する。80歳の老紳士ハンスは若かりし頃、このレストランの常連客だった。彼はよくロールビーフを注文していた。レストランのモデルとなったのがペスト地区にあるキシュピパだ。キシュピパとは“小さなパイプ”という意味。建物の最上階に住んでいたレジョー・セレシュは1933年に“ソモルー・ヴァシャールナプ(悲しい日曜日)”を作曲し、店のピアノで弾いていた。メランコリーな美しい曲は瞬く間に世界で有名になり、何故かこれを聴いて自殺を図る者が出たためフランスでは放送禁止になったほど。セレシュ自身も部屋から飛び降りて自殺しており、映画でも同じ場面がある。

アップライトピアノが奏でる悲しいメロディー

レストランの隅でピアノの弾き語りが始まる レストランの隅でピアノの弾き語りが始まる

キシュピパは控え目なアールヌーヴォーのインテリアでピアノの弾き語りもシャンソンが多い。20世紀前半に『暗い日曜日』が流行った当時の事を知る人は殆どいないが、近年の映画を観た人もブダペストでは少ない。映画の面影を求めてキシュピパを訪れるのはむしろ外国人観光客だ。そんな人たちのため、キシュピパでは毎晩 『暗い日曜日』が演奏される。隅に置かれたピアノを弾きながら、男の人がかすれた声で歌っている。観光客らしき人はじっと聴いているが、地元の人たちは仲間とのお喋りに夢中だ。休憩をはさんで演奏が始まる毎に、必ず『暗い日曜日』が流れてくる。

映画とは関係なくキシュピパは地元で人気のレストラン

キシュピパ自慢のロールキャベツ キシュピパ自慢のロールキャベツ

映画に出てくるレストランはハンブルクのスタジオに作られたセットであるため、キシュピパとは雰囲気が異なる。料理も少々異なっている。ハンスが好きだったロールビーフはドイツの名物料理でハンガリーではあまり見かけない。同じロールでもハンガリーの名物料理はロールキャベツ。キシュピパではサワークリームがたっぷりかかったロールキャベツが一番のお薦めだ。もちろん定番のグヤーシュ(牛肉と野菜のスープ)も人気がある。『暗い日曜日』の日本公開は2002年だった。10年以上も前の映画だが、観た人はブダペストの美しさを忘れていないであろう。

映画のあらすじ

グヤーシュは牛肉と野菜のパプリカ味スープ グヤーシュは牛肉と野菜のパプリカ味スープ

レストラン経営者ラ―スローと恋人イロナはピアノ弾きとしてアンドラーシュを雇う。常連客のドイツ人ハンスは美しいイロナに失恋してベルリンへ帰る。アンドラーシュもイロナに惹かれ『暗い日曜日』を作曲して捧げた。曲は有名になり悲しいメロディーを聴いて多くの自殺者が出た。一方、ナチス・ドイツの軍隊長となったハンスがブダペスト勤務となる。アンドラーシュは店に来たハンスに抵抗して自ら命を断つ。ハンスは多くのユダヤ人から賄賂を受け取って国外へ逃がすが、ユダヤ人であるラ―スローのことは強制収容所へ送った。戦後、80歳の誕生日を祝うためハンスが店にやってきた。『暗い日曜日』の演奏を聞きながらロールビーフを口にした時、ハンスの心臓は止まった。

レストラン・キシュピパ Kispipa Etterem
住所:Akacfa utca 38. 1073 Budapest  Tel.+36 1 342 3587  
開:月曜〜土曜12:00〜24:00  日曜・祭日は休み

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2014/05/22)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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