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海外現地発ガイド通信

国会議事堂前の広場に立つハンガリーの英雄たち


掲載日:2017/12/09 テーマ:歴史 行き先: ハンガリー / ブダペスト

タグ: ためになる 街歩き 穴場


銅像を知ることはハンガリーの歴史を知ること

トカイ地方にも多いラーコーツィ・フェレンツ二世の像 トカイ地方にも多いラーコーツィ・フェレンツ二世の像

国会議事堂まで来たら、荘厳華麗な建物に気を取られるだけでなく、周りの像にも注目しよう。まずは芝の中に立つラーコーツィ・フェレンツ二世の騎馬像。この人はハンガリーの東北、トランシルヴァニア地方に巨大な領地を持っていた大貴族だ。トカイ地方は古くからラーコーツィ家のもので、有名なトカイワインもその当時から作っていた。ヨーロッパの王侯貴族と会うときは必ず土産にしており、ルイ14世が絶賛したとい話は有名だ。何不自由なく暮らせる身分の高い貴族だったが、彼の生涯は波乱に満ちたものだった。ハンガリーはオーストリアの従属国ではなく独立国家になるべきだと主張し、ハプスブルク家と戦う日々が続く。結局は念願かなわず国外への亡命を余儀なくされてしまった。ラーコーツィの反乱は18世紀初頭のことだった。

貴族も政治家も国のために苦慮し、そして行動した

一人一人の葛藤や苦しみがよく表れている 一人一人の葛藤や苦しみがよく表れている

19世紀になると、くさり橋を架けたセーチェニィ伯爵のように、ハプスブルクと共存していくことを説く貴族も現れる。しかし真正面から対立する者が多く、1848年にはコシュート・ラヨシュが中心となってオーストリアからの独立を掲げて革命が起こった。国会議事堂前広場の端には19世紀半ばにハンガリーのために力を尽くした貴族や政治家たちが等身大以上の大きな石像となって並んでいる。エステルハーズィ侯爵、セーチェニィ伯爵、政治家のバチャニィ・ラヨシュ、デアーク・フェレンツ、コシュート・ラヨシュたちである。皆、うつむいている。悔しさや虚しさ、彼らの苦悶が現れている。国会議事堂を見学した後は、この石像前に来よう。絢爛豪華な議事堂内部に満足するだけでなく、是非、この国の苦労の歴史も知って欲しい。

コシュートのことは是非、記憶に留めておこう

9人の群像はコシュート記念像と呼ばれ、中央に立つのがコシュート・ラヨシュ 9人の群像はコシュート記念像と呼ばれ、中央に立つのがコシュート・ラヨシュ

群像の中央に立っているのはコシュート・ラヨシュだ。ハンガリー革命でハプスブルク家に刃向かった貴族たちは、オーストリア軍に鎮圧されると国外に亡命した。彼らの殆どがしばらくすると恩赦を受けて帰国し、今度はハプスブルク家に忠誠を誓うようになっていく。そんな中、コシュートだけは海外からハンガリーの独立を叫び続けていた。1894年にコシュートがトリノで客死したとき、ハンガリー国民は悲しみに暮れた。最後までハンガリーの独立のために力を尽くしていたコシュートは、ラーコーツィと同じく永遠にハンガリーの英雄だ。二人の名前はハンガリー全土の色々な町の広場や通りの名前になっている。そしてもう一人、政治にかかわった英雄の銅像が国会議事堂前にある。20世紀半ばのナジ・イムレである。

最もフォトジェニックな銅像はナジ・イムレ

ナジ・イムレの銅像のために池や太鼓橋が作られた ナジ・イムレの銅像のために池や太鼓橋が作られた

その銅像は議事堂前広場の南東端、小さな広場の小さな池に架かる太鼓橋の中央に立っている。等身大で、まるで生きているかのようにリアルだ。ナジ・イムレは1953年に首相になったが党内のスターリン主義者と対立して一時解任される。しかし国民の支持を受けて再び首相に返り咲き、反ソ連を掲げた1956年のハンガリー動乱では暴動を起こした市民の側に立った。ナジはソ連に捉えられ、その後処刑された。社会主義国家の間、ナジは反党分子の汚名を着せられていたが1989年、ナジは国のためにスターリン主義と闘った英雄とされて名誉を回復した。この太鼓橋とナジの銅像は観光客に人気がある。だが正確に誰であるかを知る人は少ない。ステッキを左腕に掛けて橋の真ん中に立ち止まっている姿は、誰かに呼び掛けられて「ん?」と振り向いたかのようだ。

データ

ナジ・イムレとのツーショットを撮るのは、時には順番待ちになることも ナジ・イムレとのツーショットを撮るのは、時には順番待ちになることも

国会議事堂前へのアクセス
地下鉄2号線 M2 またはトラムの2番でコシュート・ラヨシュ・テール Kossuth Lajos Ter 下車
国会議事堂内部見学はトラム2番のオルサークハーズ Orszaghaz 下車が入口に近い

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2017/12/09)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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