温度の異なる4つの風呂

ローマ時代からの古い歴史を持つブダペストの『ルカーチ温泉』、シャワーを浴びて、いよいよ温泉に入ります。内湯のお風呂は4ヶ所あり、湯温が異なります。ひとつは24℃の水風呂(足を浸けた途端心臓がキュッと縮みました。笑)、もうひとつは32℃で私にはぬるすぎてパス、36℃の温泉はぬるめですが、ゆっくりと浸かっているとリラックスできます。真ん中にある一番大きな風呂は湯温が40℃と書いてありましたが、たぶん38℃くらいでしょうか。これは日本人にはたまらない、非常にいいお湯でした。壁に“入浴は30分以内”と書いてありますが、地元の人たちも30分以上浸かっています。

浸かってよし飲んでよし、温泉天国ブダペストの『ルカーチ温泉』体験リポート(後編) 浸かってよし飲んでよし、温泉天国ブダペストの『ルカーチ温泉』体験リポート(後編)

硫黄泉で体の芯からポカポカに

お湯は無色透明で、硫黄臭はほとんど感じられません。でも、40℃の風呂の横の泉から湧き出る飲料泉を飲んでみると、ついつい顔をしかめてしまうほどの硫黄泉の味がしました。また、温泉から出ると、シルバーの指輪が変色して真っ黒になっていました。普段はひどい冷え性の私ですが、この日はずっと体がポカポカしていたので、ここの泉質はかなりいいのではないかと思います。温泉のルカーチという名前の由来は、病気に苦しむ多くの人の世話をしていたキリスト教の聖ルカーチ(福音書を書いたルカ)に因ります。この温泉は、娯楽や社交の場としてではなく、はるか昔から病気治療の場として市民を癒してきたのです。

ミストサウナで深呼吸&リラックス

内湯には、4つの風呂の他にミストサウナとドライサウナもありました。ドライサウナは日本のスーパー銭湯や健康ランドでおなじみのサウナですが、ここのサウナは日本よりも温度設定が低めで、体への負担も少ないように感じました。私が気に入ったのはスチームサウナです。サウナの中は暗く照明を落としてあり、フレッシュミントの香りが鼻孔に満ち、ベンチに座ると天井の星空のようなモザイクタイルが目に飛び込んできます。まるで小さなプラネタリウムの中にいるような気分でした。

日本人好みの温泉文化を満喫できる都市

私が今住んでいるスペインにも温泉はありますが、ブダペストの温泉の方がはるかに日本の温泉文化に近いように思います。何よりも、一国の首都のど真ん中にこれだけの温泉施設があるなんて素晴らしいと思いませんか? 世界遺産の美しい町で観光の合間に温泉でリラックス。みなさんも是非ブダペストでの温泉体験を楽しんでください。私もまた温泉が恋しくなったらブダペストに行こうと思います。さあ、次はどの温泉に入るとしましょうか。