「巨人のテーブル」に会いにアイルランドへ

アイルランドに行ったことのある人は、何を一番楽しみに行きましたか? 音楽、ケルト文化、パブとビール、大自然・・・。私は「巨人のテーブル」でした。子供の頃から“古代文明の謎”みたいなものが大好きで、いつ、誰が、何のためにどうやって造ったのかわからない、みたいなものを見ると今でもワクワクしてきます。巨人のテーブルとは、なんと魅力的な名前なんでしょう!!それは、4枚の平たい石を立て、その上に大きなふたをしたような形で、5000年以上前の墓石(ドルメン)だといわれています。荒涼とした平原の中にぽつんと立つ巨大な石のテーブルが見えたときは、本当に感激しました。

アイルランドの古代巨石文化を訪ね、太古のパワーを感じてみよう アイルランドの古代巨石文化を訪ね、太古のパワーを感じてみよう

巨石の建造物は神様が創った!?

ニューグレンジやノウス、ダウスなどの巨大な古墳群や、バレン高原のドルメンなど、アイルランド各地に5000年以上前に造られた巨石文化が残っています。これらは紀元前200年くらいにやってきたケルト人ではなく、彼らが来る以前から住んでいた先住民族が造ったものです。この先住民族については謎が多く、アイルランドの古代史を伝えるケルト神話では、はじめにこの地にやってきたのは旧約聖書の「ノアの方舟」のノアの孫娘で、その後、次々に神話的民族が興亡を繰り広たといいます。そして、その中の「ダーナ神族」と呼ばれる神族が、アイルランド各地に残る古代の巨石建造物を造ったのだといわれています。

墳墓「ニューグレンジ」

首都ダブリンから北西へ60km、ボイン川流域の丘陵地帯は、40以上もの古墳が発見されている“アイルランド版明日香村”です。5000年以上前の巨大墳墓ニューグレンジは、エジプトのピラミッドより500年、イギリスの巨石遺跡ストーンヘンジより1000年も古い古代の遺跡で、内部に使われた巨大な石柱や石板の重さは20万トンに達します。中心にある墓室へ続く1本の細い通路は、なんと冬至の朝に太陽の光が真っ直ぐに18m奥の墓室に差し込むように設計されています。入り口に置かれた巨石の表面には渦巻き模様が刻まれていて、これがまたなんともミステリアスなのです。

住宅地にも古代遺跡がひっそりと佇む

「ドルメン」とは、支石墓のことで、基礎となる支石を埋葬地を囲うように並べ、その上に巨大な天井石を蓋のように載せた形態をとります。アイルランド各地に300ものドルメンが点在していて、有名なのがバレン高原にある巨人のテーブルです。キルケニーの北西、カーロウにある「ブラウンズヒル・ドルメン」は上に載せた天井石がヨーロッパ一の重さでなんと150トンもあるという、重量級のドルメン。ドルメンは人里離れた荒野の真ん中にぽつんとあることが多く、そのちょっと寂しげな佇まいに太古のロマンを感じてしまいます。そうかと思うと、ダブリンの郊外の住宅地の中に立つドルメンもあるんですって!! 私の次回のアイルランドの旅は「ドルメンに出合う旅」に決定です。