30年前の修復により復活

前編からの続きです。ドリムナ城は13世紀以来この地の貴族によって受け継がれていきますが、1950年代に最後の所有者がこの世を去ると、その後は廃墟同然に打ち捨てられてしまいます。しかし1980年ごろから城に関する調査が始まり、1986〜1996年の10年にわたる修復作業によって、一般公開される施設に生まれ変わりました。その修復作業の様子は城の4階部分にある展示室で見ることができ、歴史的な要素を極力残そうと進められていたことがよくわかります。

中世風な雰囲気を残す地下室 中世風な雰囲気を残す地下室

歴史的な地下室と華やかな大ホール

内部に入ってすぐの1階部分(実際にはundercroft[地下室]です)は築城時からの体裁を最も色濃く残している部分だそうで、かつては食料貯蔵庫兼緊急用シェルターとして、後には調理場として使われていたそうです。アーチ型の壁や天井には横方向に無数の切れ目が入っており、それがこの部屋の古さを証明しているそうです。そのほか、華やかな大ホールの2階+3階部分、シンプルな寝室、塔の最上階の4階部分などを順に見て行きます。大ホールの柱には、現代のアーティストが制作したかわいらしい人形の彫刻が何体か備え付けられていて、その中の1つ、実在した王女エレノア・バーウェルにまつわる悲劇の物語も興味をそそられるものでした(詳しくはドリムナ城のウェブサイトhttp://www.drimnaghcastle.org/で読むこともできます)

綺麗に整備された庭園もおすすめ

内部を見たあとは、城の裏口から外部に出ます。外部のほとんどは現代になってからリノベーションされているので歴史的な面白みはありませんが、積石を研究する人によって作られた時代&国別の方法による石壁や、十数種類ものハーブを育てている幾何学的な緑に覆われたフランス風の庭園などを紹介され、現在でも積極的に有効利用されていることがわかります。

さまざまな映画やテレビドラマの撮影で使用される

ドリムナ城は観光ガイド等で紹介されることは少ないものの、口コミサイトでは高評価を得ており、実際に訪れた人がこの城の魅力を存分に感じとっているのがわかります。観光だけでなく映像作品の撮影場所としても人気で、1997年の映画『エクスカリバー戦記』や2004年の映画『アン・ハサウェイ 魔法の国のプリンセス』、2007年〜2010年のテレビドラマ『THE TUDORS〜背徳の王冠〜』などさまざまな作品で使用されています。