ダブリンでもっともパブが密集しているエリア、テンプル・バー

アイルランド観光の定番と言えばパブ巡り。首都ダブリンでパブに行くとなると多くの観光客がまず向かうのは「テンプル・バー」というエリアです。ずばりテンプル・バーという有名なお店を中心にパブがひしめいている、いわば「飲み屋街」のようなエリアで、暗くなるころには平日休日を問わずたくさんの人々でにぎわいます。テンプル・バーでは、常時ライブを行っている楽しげなパブもありますが、伝統的なアイルランド音楽が演奏されるお店は実はあまり多くなく、ビルボードにランクインするようなヒット・ナンバーばかりが演奏されることも少なくありません。テンプル・バーのような現代的な雰囲気もダブリンらしくて楽しいのですが、今回は「せっかくだからアイルランドらしい音楽を聴きたい!」という方のために、テンプル・バーからは少し離れたところにあるパブ3つをご紹介します。

コブルストーンのライブ風景。左手前で弾かれているのがイリアン・パイプス コブルストーンのライブ風景。左手前で弾かれているのがイリアン・パイプス

ハイレベルなライブが楽しめるコブルストーン

ダブリンでアイルランド音楽を楽しめるパブとしてまずおすすめしたいのが「ザ・コブルストーン The Cobblestone」です。ルアス(路面電車)レッド・ラインの「スミスフィールド Smithfield」駅から徒歩5分ほどのところにあります。町の中心地ではありませんが、ルアスを使えばアクセスに時間はかかりませんし、周囲は新興住宅街となっているのでとても静か。治安も悪くありません。またすぐ近くには、アイリッシュ・ウイスキー随一のブランドのジェイムソン旧蒸留所や、ミイラが見られることで有名なセント・ミッカンズ教会などがあり、これらの観光とあわせて訪れるのもおすすめです。店の入口のすぐ左側がライブ・スペースになっているので演奏にはすぐに気づかれると思いますが、コブルストーンに来たらぜひ見て(聴いて)おいていただきたいものがあります。

アイルランド式のバグパイプ、イリアン・パイプス

それは、アイルランドの伝統的な楽器として重要なイリアン・パイプスです。これはアイルランド式のバグパイプで、一般的に知られるスコットランドのバグパイプのように口で吹いて皮袋に空気を送るのではなく、肘で鞴(ふいご)を操作して空気を送り込みます(そのため立奏ではなく座奏します)。イリアン・パイプスは珍しい楽器のため、アイルランドのパブでも頻繁に見られるわけではないのですが、コブルストーンには優れたイリアン・パイプス奏者が多く集っており、演奏を聴ける可能性がとても高くなっています。どうしてもイリアン・パイプスの生演奏を聴きたかった私は、ダブリンの「NPU(イリアン・パイプ協会)Na Piobairi Uilleann」を直接訪問してこの情報を得たのですが、見事その甲斐がありました(笑)。音楽パブとしてご存じの方も多いコブルストーン、ぜひイリアン・パイプスの演奏に注目してみてください! 後編に続きます。