イスラエルのキブツとは?

その昔から、長期旅行者の間ではあまりに有名で、中には働きに行く者もいるのが、イスラエルのキブツ(KIBBUTZ)です。もともとは、1909年帝政ロシアの迫害から逃れたユダヤ人たちが、パレスチナのガラリア湖畔に共同体を作り、暮らし始めたことが最初です。彼らは国家建設を夢みて、生産的自力労働、集団責任、身分の平等、機会均等という4大原則に基づく集団生活を行うようになりました。土地を開墾し、灌漑設備を作り、農業が安定してくると、学校や図書館、診療所もできていきます。そしてパレスチナには、ヨーロッパに散らばるユダヤ人たちが入植、数多くのキブツが生まれていったのです。やがて産業も農業だけに止まらず、観光業や工場も生まれ、自治体の役割もになってくるのです。ロシアではコルホーズ、中国では人民公社が集団農場を展開しましたが、キブツほど自発的で成功した例はないと言われています。

キブツに向かったバックパッカーたち

キブツはイスラエル建国以前からあったことを考えると、イスラエルの中心的なものなのだろうかと思ってしまいがちですが、生活する人は人口の3%弱と決して大きなものではありません。そして1970年代頃から、長期旅行をするバックパッカーたちの間でキブツのことが知られるようになると、小遣い程度の手当てしか出ないにもかかわらず、ボランティア的な感覚で、数カ月単位で滞在する人が増えていったのです。なにしろ食住は提供されますし、仕事もあります。友人もできるのです。するとバックパッカーたちは、キブツの後でも、互いの国を旅して、その友人宅に泊まるなどして、関係を深めていったのです。こんな話を聞くと楽しそうではありませんか。キブツを通して、世界の人と友達になり、世界を見てみるのです。日本にいてはできない体験ですよね。今では日本でも、キブツへの短期留学を斡旋している旅行会社があります。

キブツでの生活とは?

ではキブツの暮らしはどんなものなのでしょうか? 朝6時に起床して、1、2時間程度働き、その後朝食、ランチをはさんで夕方近くまで仕事です。仕事内容は、農作業、牧畜の手伝い、皿洗い、工場勤務や庭仕事、観光業などがあります(7〜8時間労働)。午後の遅い時間はスポーツをしたり、友人宅を訪ねたりなど、自由です。イスラエル人は英語を話せる人も多いので、ヘブライ語を学んでもいいですし、金曜日の夕方から土曜日の夕方までは安息日ですので、エルサレムなどに小旅行に出かけてもいいでしょう。何よりいいのは、野菜や乳製品をはじめ、食事がおいしいことです。キブツの食材はうまいと定評があるのです。部屋は概ね2〜3人部屋です。資格は18歳から35歳まで。期間は2〜6ヶ月間で費用は690ドル(ビザ代込み)です。詳しくは、kibbutz Program Center Kibbutz Volunteeringまでお問い合わせください。