- 木場しのぶ
- ライター、コーディネーター、フォトグラファー。専ら端午の節句生まれを誉れとし、鯉幟を吊るす竹のように生きることを目指す。趣味・興味は多方面に渡るが、特に“食べて飲んで湯に浸かる”の3拍子をこよなく愛する。イタリア語通訳案内士資格を所持し、通訳としても活動。著書『蝦(エビ)で釣られたイタリア』は涙と笑いのイタリア滞在記。
出発エリアをに変更しました。
エノテカの玄関。エノテカは階段を下り地下にある
キャンティ地方最大!と思っていたら、なんのなんの、トスカーナ州最大でした!!
ここは、126種類ものワインに、ヴィンサント(アルコール度数の高い甘口のブドウ酒)やグラッパ(アルコール度数の高いブドウの蒸留酒)など、計140種類以上ものブドウ酒を試飲できるエノテカなんです。
日本でも浸透してきてると思いますが、エノテカとは試飲しながら軽い食事もできる、いわばワインバーのようなワイン販売店のことですね。
自動ワイン試飲機。緑のランプ(写真右)の下にある差込口にワインカードを挿入し、好みのワインのボタンを押す
このエノテカのお勧めポイントその1!
試飲システムがなんともユニーク!それは誰の手も煩わせない自動試飲システムなのです。まず「ワインカード」を購入して、ボトルの設置された機械にカードを差し込み飲みたいワインのボタンを押します。すると、シャーっとワインが注がれるのです。カードの種類は10ユーロから5ユーロ置きに25ユーロまで。試飲の度にカードからそのワインの料金が引かれていく仕組みです。ワインは、グラス1杯40セントから9ユーロ(う〜ん、香りが漂っててきそう〜)まで。
ポイント2!としては、試飲終了後にカードを確認して余っていれば返金してくれること。良心的ですよねぇ。
ゆったり100人は座れる広い店内
試飲できるのは、キャンティ・クラシコをはじめ、今やそれに勝るとも劣らない知名度を得たIGT(典型地理的表示付き)の“スーペルトスカン”、そしてモンテプルチャーノやモンタルチーノなどのトスカーナ州全てのDOCGワインです。さらに北はピエモンテ州のバローロなど、イタリア各地の優れたワインも揃っています。試飲できるブドウ酒が約140種とくれば、販売するワインは、ラベルの種類で1000種以上!また、トスカーナ産のオリーブオイル15種は無料で試飲できるという嬉しいサービス。
さて、酒のつまみはというと、チーズやサラミが一皿3.8ユーロ。これがまた、そんじょそこらじゃ手に入らない味なんです(ポイント3)。というのもこのエノテカのオーナーは、もともとこの村で精肉店を営むご兄弟で、驚くべき300年(!)の歴史、8代目(!)なんですヨ。
産地別にまとめられたワイン試飲機が並んでいる
ところで、「キャンティ地方」だの「キャンティ・クラシコ」だの「DOCG」だのと書き綴ってきましたが、これらについては7月6日の記事で紹介させていただいてますので、ここでは省略させていただきます。
このエノテカはキャンティ地方のおへそ部分、Greve in Chianti(グレーベ・イン・キァンティ)という村にあります。フィレンツェからだと、バスに揺られて約1時間。その間のネイチャーがまたすばらしいんですよ!とこれも紹介済みでした。
壁や天井など石造りの田舎風な屋内に、現代的アイテムを取り込れた一風変わったエノテカ。あなたの舌と意気投合するワイン、見つけてくださいネ!
■ Le Cantine(レ・カンティーネ)
住所:Galleria delle Cantine 2 - 50022, Greve in Chianti
電話番号:(+39)055-8546404
URL:www.lecantine.it
営業時間:10:00〜19:00
定休日:なし(年間では、12/25、1/1のみ休み)
その他:フィレンツェのSITAバス・ターミナルより乗車し、Greve in Chianti下車。徒歩2分。
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/08/16)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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