- 木場しのぶ
- ライター、コーディネーター、フォトグラファー。専ら端午の節句生まれを誉れとし、鯉幟を吊るす竹のように生きることを目指す。趣味・興味は多方面に渡るが、特に“食べて飲んで湯に浸かる”の3拍子をこよなく愛する。イタリア語通訳案内士資格を所持し、通訳としても活動。著書『蝦(エビ)で釣られたイタリア』は涙と笑いのイタリア滞在記。
出発エリアをに変更しました。
同色系のバラの花がアクセント(97,50ユーロ)。好きな向きに被っていいのも、このブランドの特徴
夏は日よけに、冬は寒さしのぎに大活躍の帽子。しかしそんな機能性はもとより、デザイン性をとことん追及した帽子たちが並んでいるのが、フィレンツェにある「GREVI(グレーヴィ)」。中に入ると、「きゃぁ、可愛い〜」と年甲斐も無く黄色い声が出てしまいます。
洋服や靴と同じで、夏と冬ではガラッと品揃えが変わり、そのつどとっても素敵な帽子がお目見え。カジュアルからシック、屋外用から屋内のパーティなどでかぶれるものまで、色目もさまざま、素材もさまざま。もちろん形もさまざま。
ちなみにこの店は、女性と子供用(男女)のみのお店ですが、男性の皆さん!こんな素敵な帽子をプレゼントされた日には、女性だろうが子供だろうが、相手はHAPPY♪なこと間違いなし。……ということを、どうぞ頭の片隅に置いててくださいネ。
フワフワッとした柔らかな毛糸で編まれた帽子(34ユーロ)とマフラー(32,50ユーロ)。ピンク系もあります
例えば女性用。巧妙なドレープ使いや、花やリボンといったフェミニンな飾りで、女性らしさを大切にした帽子の数々。毛糸のものでも、ベレー帽風もあれば頭部にフィットするもの、深めでつばが広がったものなど、どこからこんなアイデアが生まれるのか、感激せずにはいられません。
帽子の他にも、帽子と同色使いのペアのマフラーや、スカーフ、手袋もあるのですが、デザイナーのセンスの良さは、多くの女性のハートに的中!あっちに惚れたら、こっちにも浮気と、恋心多き(!?)女になってしまうのです……
子供用カジュアル系の帽子棚。マフラーとお揃いも超キュート
お店は、フィレンツェのブランド店が軒を連ねるトルナヴォーニ通りから、筋を5mほど入ったところ。3年前のオープンなのですが、なんとこの「GREVI」、実は1世紀以上も前の1875年創業の会社なんですよ。ファミリーネームがそのまま会社名でブランド名。現在はGREVI家の3姉弟が引き継ぎ、長女のロベルタさんがデザイナーをされています。お父さまもおばあさまもそのまたご先祖さまも、みなさん帽子のデザイナーや製作者の方々だったわけです。
モードの学校には通われていないというロベルタさん。それどころか、この会社に入られるまで全く別方面の仕事をされていたとか。生まれた時から、帽子づくりの環境の中で育つということは、それ自体が何にも代えられないすばらしい養成学校にいるということなんですね。
「GREVI」の入り口から。左右の棚にはたくさんの素敵な帽子が並んでいます
開店するまで製造問屋であった会社は、この直営店を開いてわずか2年後の昨年の9月には、パリ支店をオープンしました。今まさに勢いに乗ってるブランドなのです。機械での大量生産ではなく、全て人の手をかけて作られた商品だというのにも感動。
“帽子を頭に載せるだけで、こんなに雰囲気が変わるもの!?”
服や靴のお洒落から一歩進んで、もうひとつ別のアクセントを加えて自分を演出する、ビビッドなお洒落を楽しんでみませんか。
■GREVI(グレーヴィ)
住所:Via della Spada 11-13r, Firenze
電話:+39-055-264139
URL:www.grevi.com
営業時間:10:00〜20:00
定休日:日曜
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/11/08)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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