- 木場しのぶ
- ライター、コーディネーター、フォトグラファー。専ら端午の節句生まれを誉れとし、鯉幟を吊るす竹のように生きることを目指す。趣味・興味は多方面に渡るが、特に“食べて飲んで湯に浸かる”の3拍子をこよなく愛する。イタリア語通訳案内士資格を所持し、通訳としても活動。著書『蝦(エビ)で釣られたイタリア』は涙と笑いのイタリア滞在記。
出発エリアをに変更しました。
土曜のアペリティーボ料理。カウンターにずらっと並ぶ
「アペリティーボ」ってご存知でしょうか? これは英語ではアペリティフ、食前酒のことです。本来は食欲増進の目的で夕食前に軽くいただくドリンクのことを言うのですが、数年前からそれに新しい意味が加わりました。今イタリアでは、アペリティーボのニュー・システムが大繁盛しているんです。
というのは、以前はレストランへ向かう前に、どこかのバールに立ち寄ってアペリティーボをしていたんですね。それが今では、レストランへ行かずともそのバールで夕食までできちゃうようになったのです。それは飲み物をオーダーすれば食事が付いてくる、というシステム。食事はブッフェ形式で、内容は店によって様々。日本の居酒屋のような店がないイタリアでしたから、我々日本人には特に嬉しいシステムですね!
「Sei Divino(セイ・ディヴィーノ)」外観。屋外テラスもあり
このサービスを行う店が急増する昨今ですが、その中から場所・雰囲気・料金をトータルに考慮してお勧めするのは、共和国広場から徒歩約5分の「Sei di Vino(セイ・ディ・ヴィーノ)」。アーチ状のレンガ張りの天井が時代を感じさせ、そこから吊るされた淡黄色の淡い灯りは癒しのモード。アペリティーボを行っている店の中には、まるでクラブのように音楽ガンガンの店(話をするのに大声を張り上げないとならないところ)もわりと多いのですが、この「Sei di Vino(セイ・ディ・ヴィーノ)」は、シックで落ち着いた雰囲気が幅広い年齢層に受けています。それも、ベビーカーに乗った赤ちゃん(!)から、年配の方まで来店するんです。
店内は奥に長く3つのホールがある
そのアペリティーボは、年中無休で午後7時から。料金は、ワイン、ビール、カクテルなど、何を飲んでも一律8ユーロ。ワインは赤・白各10種類ずつ用意。カクテルのメニューは約40種。アルコールが苦手な方はノンアルコールでもOKです。
料理はカナッペやハム、チーズなどの前菜類から、パスタ類、クスクス、オムレツetc..と日替わりです。大皿が空になると料理は次々に運ばれてきますが、週末の土・日は平日の倍の料理が並ぶので、よりこちらがお勧めです!
まずは前菜類から。8時頃からパスタも登場
……と、ここまでアペリティーボのことばかり書いてきましたが、この店、実は朝10時から深夜2時までの通し営業。遅めの朝食から昼食、アフタヌーンティ、そして夕刻のアペリティーボに夜のバーと何時でもウェルカム。
あんまり居心地いいんで、ついつい時間を忘れて長居してしまうんですよね……
入口のカウンターバー
■ Sei di Vino(セイ・ディ・ヴィーノ)
住所:Via Borgo Ognissanti 42r, Firenze
電話:+39-055-217791
営業時間:10:00am〜2:00am
アペリティーノボアワー:7:00pm〜9:00pm頃まで
定休日:なし
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2009/05/26)
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