古代からの歴史を持つ坂の町アレッツォ

多くの観光都市があるイタリアのトスカーナ州。その中でアレッツォはそれほど目立った町ではありませんが、今でもファンが多いカンヌ国際映画祭グランプリの名作映画『ライフ・イズ・ビューティフル』のロケ地として知られています。映画で監督・脚本・主演を努めたロベルト・ベニーニはアレッツォ近郊の町の出身ということもあって、映画ではアレッツォの旧市街地がとても魅力的に映し出されています。この映画のファンなら、きっと一度は訪れてみたいと思ったことがあるのではないでしょうか?  今回はそんなアレッツォの観光スポットをご紹介します。

映画で繰り返し登場するグランデ広場 映画で繰り返し登場するグランデ広場

見どころなんといってもグランデ広場

映画は主人公のグイドとヒロインのドーラが出会う前半部分と、ふたりの間に息子のジョズエが生まれ、やがて強制収容所に連れられていく後半部分からなりますが、前半部分のほとんどのロケ地がアレッツォの旧市街となります。特に、町の中心にあるグランデ広場は映画中何度も登場し、また他のシーンでもグランデ広場の周辺が使われているので、映画が好きな方はまずはグランデ広場を訪れてみましょう。丘になっているアレッツォの旧市街は坂の多いところですが、グランデ広場も全体が斜面になっていて独特な景観が楽しめます。斜面の上のほうにレストランが集まっているので、そこで食事をとりながら風景を楽しむのもおすすめです。

ロケ地以外にもさまざまな観光スポットが

グランデ広場から坂を上るように進んでいくと、左側にはアレッツォ大聖堂が、右側にはメディチ要塞があります。荘厳で大きなアレッツォ大聖堂はぜひご覧いただきたいのですが、さらにおすすめなのがメディチ要塞です。ここは2016年に見学できるようになったばかりの新スポットで、入場無料です。14世紀および16世紀に造られた城壁のほとんどの部分を見ることができ、また城壁内部では一般の美術作品の展示などもされています。アレッツォの町は紀元前8世紀のエトルリアの時代からあったと言われていますが、そのころのアレッツォの中心は、このメディチ要塞のあったあたりだったそうです。要塞は町中ではもっとも高い丘の上にあるので、城壁の上から見える開けた景色もぜひお楽しみください。

アレッツォにゆかりのあるもうひとりの「グイド」

前述した映画『ライフ・イズ・ビューティフル』の主人公の名はグイドですが、「アレッツォのグイド」と言えば、音楽史に多少詳しい方なら、音階名(現在の「ドレミ」)を考案したもうひとりの人物を思い浮かべるかもしれません。そちらのグイド、11世紀に活躍した音楽理論家のグイド・モナコは今でも讃えられていて、アレッツォ駅(旧市街からは少しだけ離れています)のすぐ近くには、彼の像が立つグイド・モナコ広場があります。関心のある方は立ち寄ってみてもいいかもしれませんね。映画、歴史、音楽、いろいろな楽しみ方のできるアレッツォをぜひ観光してみてください! フィレンツェやシエナからも簡単に訪問できます。