あの有名な絵画作品はどこに?

海外旅行の、特にヨーロッパに旅行する際の楽しみの一つに美術館、博物館めぐりがあります。美術作品に興味のない方も、誰もが知っているような有名な作品はとりあえず押さえておきたいと思ったりするのではないでしょうか。しかしながら、有名な絵画は必ずしも美術館にあるわけでないことを知っておいた方がいいと思います。せっかく所蔵国を訪れても、お目にかかれなくては意味がありません。さて、かの有名なイタリア・ルネサンス期の巨匠レオナルド・ダビンチ作「最後の晩餐」はどこにあるのでしょうか?

有名な絵画があるのは、美術館だけではない! ダビンチの壁画やグレコの絵は? 有名な絵画があるのは、美術館だけではない! ダビンチの壁画やグレコの絵は?

ダビンチの名画はどこにある?

画家の名前を聞いて、「最後の晩餐」の絵を思い出す人もいると思われるほど、知られた作品です。キリストがユダの裏切りによって処刑される前夜に、12使徒達との最後の夕食のする、新約聖書の一場面が描かれています。実はこの作品は、「モナリザ」のあるルーブル美術館でもなく、イタリアにある教会が所蔵しています。ミラノ中心地からトラムに乗って10分で、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会に到着します。小さい教会で、入場制限をしているので、時間が限られている人は事前に予約して行きましょう。壁画なので、美術館には移動できないわけです。

エル・グレコの世界は教会にある

ギリシア出身でスペインに渡り、宗教画にその生涯を注いだエル・グレコの作品は、各地の美術館にも所蔵されています。それでも、彼の作品を鑑賞するならやはり、本来掲げられていた教会に行くのが一番いいでしょう。マドリードからバスで約50分ほどで行くことができる、古都トレドです。古都の情緒があり、町を散策もよいのですが、私が最も印象に残っているのは、彼の作品群が見られた教会でした。エル・グレコの作品集を鑑賞するのに、教会は美術館よりふさわしい箱でしたし、とても見甲斐がありました。

美術館より、本来の場所に行く方が面白い!

絵画ではなく、彫刻作品はどうでしょう?ミケランジェロ作の「ダヴィデ像」は現在フィレンツェのアカデミア美術館に所蔵されています。つまり、ヴェッキオ宮殿の広場に置かれているのは、レプリカになります。ところが、美術館で本物を見るより、本来置かれていた場所でレプリカを見るほうが、作品を楽しめるのではないかと、私は思ってしまいます。当時の人々が、日常に目にしていた場所に自分達も、同じような目線で天才芸術家の作品を眺める。それは、美術館では味わえない、またその場に立った人にしか分からない、総合的な景観ではないでしょうか。