- 堂剛
- イタリア・フィレンツェ在住。2003年単独イタリア在住を決意し、中世の街オルビエートに移住。現在はフィレンツェを中心に幅広く日本とイタリアの架け橋を構築。日本人向けサイト「アーモイタリア」やイタリア人向け「ベルジャッポーネ」もその一つ。ワインと料理を愛し、イタリア全土の美味しいもの発掘がライフワーク
出発エリアをに変更しました。
ナポリ中心街からケーブルカーで登るヴォーメロの丘からはナポリの町が一望できます。サンタ・ルチア港と奥に見えるのはヴェズーヴィオ火山
昔から「Vedi Napoli, e poi muori.(ナポリを見てから死ね)」といわれているナポリ。この言葉に集約されているとおりナポリは風光明媚な港町で、数多くの歴史的な建造物、芸術品が残されています。町を歩けば数百年ものあいだ首都として栄えてきた歴史が感じられ、迷路のように入り組んだ旧市街は別世界のようです。
でもナポリを訪れる人を魅了するのはその美しい町並みだけではありません。「食の町ナポリ」これがこの町の最大の魅力なのです。数あるナポリ名物のなかでも欠かせないのはナポリピッツァ。その味は今までのピッツァの概念を覆し、香ばしい香りとあのモチモチした食感は毎日でも食べたくなる美味しさです。
ナポリ中央駅と中心街のちょうど中間に位置する「ダ・ミケーレ」。店前はいつも混雑しているので、お店探しは簡単です。テイクアウトのお客さんもいるので待ち時間は意外と短いです
そのピッツァ発祥の地ナポリにおいて最も有名で、最も美味しいピッツェリアといわれているのがこの「ダ・ミケーレ」。入り口前はたえず地元客であふれています。でもあわててはいけません。本物のピッツァは高温の薪釜で一瞬で焼き上げるため、見た目よりも待ち時間は少ないのです。なにより、この店先まで来て引き返すのはペッカート(もったいない)です!
お店を見つけたらまず店内に入りましょう。店員さんに人数を告げ整理番号をもらいます。10名くらいの待ちであれば数分で順番が回ってくるでしょう。店員さんが顔を出して番号を呼ぶ声に注意しながら、のんびりと待ちましょう。世界一美味しいピッツァはもう目の前ですよ!
薪釜で焼かれるナポリ風ピッツァは生地のモチモチ感が違います。ナポリの小麦と水がこの極上の食感を生むといわれていて、ナポリの町でのみ味わえます
店の内部は懐かしい食堂風で簡素なテーブルと椅子がならんでいます。4名以下ですと相席になるのも小規模店の特徴。メニューはいたってシンプル。マルゲリータはトマト、モッツァレラ、バジリコの最も代表的なナポリピッツァ、マリナーラはトマト、にんにく、バジリコのシンプルピッツァ。大きさはノルマーレ(普通)/メーディア(中)/グランデ(大)の3サイズあって、3.5ユーロ(550円)のノルマーレでも日本人には大満足のサイズです。飲み物は炭酸水、ビール、コーラがあります。
熱々のピッツァを縦に曲げて手に持ち、ソースがこぼれないように先を折り込みます。くれぐれも口の中をやけどしないように…
湯気が立ちのぼるピッツァがテーブルに運ばれたら、熱々のうちに食べ始めましょう。素早くナイフとフォークでカットしたら豪快に手で口に運びます、これがナポリ風の食べ方。トマトのさわやかな酸味、水牛モッツァレラのコク、オリーブオイルの風味が口の中にじゅわーっと広がります。もっちりとした食感、小麦の味が残る香ばしい生地、ジューシーなソースがナポリピッツァの醍醐味です。
「ナポリピッツァを食べてから死ね」そんな言葉がぴったりの世界一のピッツァをぜひ堪能してください。
■L'antica Pizzeria "da Michele"
住所:Via Cesare Sersale, 1/3 Napoli
電話:0815-539-204
URL:http://www.damichele.net/ (音が出ます)
営業時間:[月-土] 10:00-23:00(休憩なし)
定休日: 日曜日(ただし5月と12月は休まず営業)
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/09/10)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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