- 山盛菜々子
- イタリア在住。外国人記者クラブ所属。日本ではブルームバーグ、スカイイタリアのアジア特派員として生放送に出演。政治家、実業家、俳優、デザイナーなど、多数の著名人と対談。2006年4月に、フリーの記者として独立。ファッション、紀行、デザインの取材に関わることが多いが、文化、政治経済、エンターテイメントなど、ジャンルを問わずに幅広く活躍中。
出発エリアをに変更しました。
彫刻で飾られた噴水は、ローマにおけるバロック芸術のシンボル
高さ25m、幅役20mの巨大なトレビの泉は、バロック時代に建てられた最大の噴水だ。トレビという名前は、イタリア語で数字の3(トレ)と道(ビア)という意味をもつ。文字通り、3つの道が出会う場所。13キロも引かれた古代ローマの水道の終端点であった。この水道は、400年以上もの間、ローマ人に水を供給したという歴史を持つ。
さて、コインを噴水の中に投げると願いがかなうという伝説は有名だが、コインの投げ方や投げるコインの数に知らずと知れたルールがある。まず、噴水を背にして、右手で、左肩越しに投げ入れる、というのが基本の姿勢。コイン1枚を投げると、ローマに再び来ることができる、という伝説は一番有名な伝説。そして、好きな人と結婚したい人は2枚のコイン、離婚したい人は、3枚のコインを投げることがルールらしい。誰が決めたのかはナゾ?だが、どんなお願いをするかによって、投げ入れるコインの枚数が違う。
そんな伝説がまつわるトレビの泉は、多くの映画の舞台にもなった。アニタ・エクバーグが噴水の中で踊るシーンが印象的な、フェデリコ・フェリーニ監督の「甘い生活」。オードリー・ヘップバーンの「ローマの休日」。映画の中でこの噴水を見た人も多いのではないだろうか。そして、以外と知られていないのが、1954年に大ヒットしたアメリカ映画「愛の泉」。アカデミー賞も受賞したこの映画の原題は、Three Coins in The Fountain、直訳すると、「噴水の中の三枚のコイン」である。ローマに住む3人の女の子たちの恋愛体験を綴った話で、コイン投げにまつわる伝説がさらに有名になった。だが、コイン投げではなくて、噴水の水を飲むと幸運にめぐまれるというローマ帝国時代の伝説もある。どの伝説が本当なのか、実際はわからないが、噴水の底にたまったコインはチャリティーや噴水の掃除に使われるので、投げたコインがムダになるわけではない。。。だから、旅の思い出に投げてみるのはどうだろうか。
■トレビの泉
住所: Piazza di Trevi
最寄り駅:地下鉄バルベリーニ駅下車、徒歩10分
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2008/04/04)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
エイビーマガジンについて