- 山盛菜々子
- イタリア在住。外国人記者クラブ所属。日本ではブルームバーグ、スカイイタリアのアジア特派員として生放送に出演。政治家、実業家、俳優、デザイナーなど、多数の著名人と対談。2006年4月に、フリーの記者として独立。ファッション、紀行、デザインの取材に関わることが多いが、文化、政治経済、エンターテイメントなど、ジャンルを問わずに幅広く活躍中。
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これはトマトをベースにしたバージョン
カルボナーラとアマトリチャーナはローマを代表するパスタ2品。郷土料理が看板の店なら、だいたいどのレストランでも定番メニューだ。卵とベーコンのパスタ・カルボナーラは日本でも大人気だが、アマトリチャーナはいかがだろうか? アマトリチャーナは、ペコリーノチーズとグアンチャーレと呼ばれる頬肉のパスタ。ブカティーニと呼ばれる穴のあいた太いパスタといただく。
このアマトリチャーナの由来はいろいろあるそうで、ローマ近郊のアマトリーチェという街の郷土料理という説、またはローマに住むアマトリーチェ出身の人がオリジナルのレシピに手を加えたという説とか。
トマトソースを使わないアマトリチャーナ(これは、グリーチャと呼ばれる)、タマネギの代わりにニンニクを使う場合、オリーブオイルとタマネギを使わずにグアンチャーレの油でとろみをつけるレシピ、ブカティーニの代わりにリガトーニというマカロニを使うレシピなど、いろいろな「アマトリチャーナ」があって、イタリア人に聞くとだらだらと終わりのない会話が続くほど。
レストランによって味が違うので、アマトリチャーナを食べ歩くのもローマの楽しみのひとつ。今回は、田舎の家屋風のレストラン「レ・ナウマキエ」をご紹介しよう。独特なアマトリチャーナのソースがやみつきになる。レ・ナウマキエのアマトリチャーナは、トマトを使ったブカティーニ。ペコリーノチーズがしっかりとろけて濃いオレンジ色のソースがよくパスタにからまっている。ボリュームも十分なので、お腹をすかせてでかけよう。
トマト味が苦手なら、グリーチャ(本格的アマトリチャーナと言われている)を「ルナ・ピエーナ」でいただこう。ペコリーノチーズとグアンチャーレの組み合わせがたまらない。グアンチャーレの脂身がバターのようなソースを生み、肉のうまみが口の中に広がる。意外にも、トマトベースのアマトリチャーナよりさっぱりしていて、シンプルな肉とチーズの味が良い。
グリーチャ、アマトリチャーナ、カルボナーラなしに、ローマのパスタはない。
■ Le Naumachie (レ・ナウマキエ)
住所:Via Celimontana 7, Celio (コロッセオ近く)
電話:+39-(06) 7002764
■ Luna Piena (ルナ・ピエーナ)
住所:Via Luca della Robbia 3a (テスタッチョ地区)
電話:+39-(06) 575 0279
営業時間:夜のみ 7.30-11.30pm
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