ワーグナーも感動したシエナ大聖堂

「世界遺産の古都シエナ(前編)」に続いてシエナの観光スポットをご紹介していきます。カンポ広場やマンジャの塔からの眺めを楽しんだら、次に向かうべきなのはそこから歩いてわずか数分のところにあるシエナ大聖堂です。白と黒の大理石によって縞模様で造られた大聖堂は、外観も内観もとにかく美しく、時間を忘れて見入ってしまいます。ワーグナーがこの大聖堂に感動し、遺作となったオペラ『パルジファル』の聖杯城のモデルとしたというエピソードも実物を目にするとうなずけます。フレスコ画やステンドグラスはもちろん、床にいたるまですべてが印象深く作られているので、ぜひたっぷり時間をかけて観光してください。また、教会内にあるピッコロミーニ図書館も、部屋を埋め尽くす鮮やかなフレスコ画や聖歌の装飾写本(楽譜)などを見ることができ、おすすめです。

ワーグナーも感動したというシエナ大聖堂 ワーグナーも感動したというシエナ大聖堂

世界中の若き音楽家たちが集うキジアーナ音楽院

クラシック音楽好きな方がシエナと聞いたときに一番に思い浮かぶのは、各観光スポットよりも「キジアーナ音楽院」かもしれません。ここでは毎年夏に「マスタークラス(専門家養成レッスン)」が行われていて、世界中の優秀な音大生や若手音楽家が集まります。現在では巨匠として活躍している名立たる音楽家たち(ポリーニ、アバドほか多数)もかつてこのマスタークラスで学んでいる、クラシック音楽の世界では有名な音楽院です。

キジアーナ音楽院の宮殿は見学もできる

キジアーナ音楽院の建物自体は、もともとキージ・サラチーニ伯爵の宮殿として使われていたもので、一般の観光客もツアーを申し込めば一部を見学することができます。ツアーでは宮殿として使われていたころのさまざまな居室や音楽院が所蔵する楽器などを見ることができ、「リストが弾いたピアノ」などもありました。また天皇陛下もかつてここを訪問されたそうで、宮殿内には写真が飾られています。1時間ほどのツアーで気軽に楽しめますので、シエナ観光の際にはぜひ訪れてみてください。

シエナ郊外に多くの世界遺産があります

歩いて回れるシエナ旧市街だけでも十分魅力的な観光地ですが、実は「シエナ県」全体で見るとほかにも、14本の塔で有名なサン・ジミニャーノや、丘の上の町ピエンツァ、美しい風景が楽しめるオルチャ渓谷といった世界遺産があります。いずれもトスカーナらしい魅力的なスポットですので、ホテルの選択肢が豊富なシエナに滞在しつつこれらの観光地も巡ってみる、という旅行計画もいいでしょうね。フィレンツェやピサだけじゃないトスカーナの魅力、ぜひ存分に味わってみてください!