イタリアの海のリゾート「アマルフィ海岸」へ

イタリアのナポリ以南の世界遺産「アマルフィ海岸」をご存知でしょうか? これはソレントから半島をぐるりと回りつつ、ポジターノ、ラヴェッロ、アマルフィ、サレルノへと続く約30キロの海岸線です。深く入り組んだ入り江もあって、断崖絶壁にへばりつくような小さな町が続いており、イタリア一の奇観と言われています。まずはその起点となるソレントからご紹介しましょう。ナポリ民謡(カンツォーネ)の「帰れソレントへ」はあまりに有名です。これは1902年、時のイタリア首相がソレントを訪れた時、国からの経済的支援要請の目的で、市長が作らせた歌なのです。今で言うご当地ソングだったのです。それを1961年にエルヴィス・プレスリーが「サレンダー」というタイトルで歌って世界中に知れ渡りました。しかしこれは恋の歌です。原曲の詞とはまったく異なるものでした。

イタリアのソレントからサレルノまで、世界遺産のアマルフィ海岸を船で回ろう! イタリアのソレントからサレルノまで、世界遺産のアマルフィ海岸を船で回ろう!

ソレントからアマルフィ海岸へは船で行く

原曲の歌詞には、ソレントの美しさが随所に散りばめられています。切り立った断崖の上から見る海の表情の変化や、歩いて楽しい小さな町を彩るオレンジの木などは歌詞のとおりですし、どこか郷愁を感じる町で、しばらく滞在してみたくなります。そしてこのソレントからサレルノまで車では約3時間。できればソレントからポジターノまでバスで30分、その後船で、アマルフィ海岸をまわってみましょう。アマルフィまでは30分弱、サレルノまでは70分ほど、海からの景色が絶景です。急斜面に建てられた小さな町々は、パステルカラーで彩られ、スケッチが描けたらどんなにいいだろうと思わせてくれます。ここにあるのは険しい自然と、そんな自然の中で暮らしを営んできた人類との調和です。それが実に見事に美しいのです。世界遺産に登録される訳です。

がら空きの世界遺産で寝転んじゃおうっと

船の終点がサレルノです。かつて繁栄を見せたギリシャ時代からの植民都市は、切り立った岩山にへばりつくように町があります。ここでもやはり地元の人が暮らす、息づかいが聞こえてきそうです。夏は大勢の観光客でにぎわいますので、サレルノ周辺の海岸線は、春から夏まで、時間帯によって一方通行になりますのでお気をつけ下さい。そしてここまできたなら、ぜひ訪れていただきたいのが、これも世界遺産のパエストゥム、ギリシャ時代の遺跡です。サレルノから列車で約30分。バスも出ています。世界遺産なのに、これほど人のいないところも珍しいかもしれません。しかし威風堂々たる3つの神殿は凄いの一言に尽きます。僕はここでは、いつも草の上に寝転がり、流れる雲と神殿を視野に入れながらぼんやり時を過ごします。これがまた気持ちいいんです。一日でこれらがすべて見て回れます。お試しあれ。