芸術の後はグルメも満喫!!

ベネチアからの日帰りの旅、後編です。中世の時代、イタリアに王国を築いたランゴバルド族。彼らが残したキリスト教美術を見るために、ベネチアからチヴィダーレ・デル・フリウリにやってきました。一番の目的だったサンタ・マリア・イン・ヴァッレ修道院祈祷堂を堪能したら、ちょうどお昼の時間です。観光案内所で「美味しいパスタが食べたいのですが」と尋ねたら「パスタはイタリア中で食べられる。それよりもこの町の名物を食べなさい」と、郷土料理を供するレストランを教えてくれました。この地方の名物料理「フリッコ」は、ジャガイモととろけるチーズを焼いたものです。その店では人数によって大きさが選べたので、一番小さいサイズをお願いしました。

名物料理「フリッコ」はカリッと焼けたチーズが香ばしい 名物料理「フリッコ」はカリッと焼けたチーズが香ばしい

お腹がふくれたらお土産も買わなくちゃ

ワインを飲んで待つことしばし、出てきた料理を見てビックリ。見た目はまん丸に膨らんだ大きなパンのようです。膨らんだチーズにナイフを入れてみると中は空洞で、別に焼いたジャガイモが添えられていました。カリッと焼けたチーズが香ばしくワインが進みますが、いかんせんかなりのボリュームで、ひとりでひとつ食べきるのは大変でした。また、「グバーナ」というヘーゼルナッツやクルミ、レーズンなどのフィリング入りのパンや、同じフィリングを入れて揚げた「ストゥルッキ」はこの地方の名物のお菓子で、町のパン屋や土産物屋で売られています。私は名産のワインとともにストゥルッキをお土産に買いました。

祈祷堂以外にも見どころがたくさん

昼休みが終わったので、今度は祈祷堂そばにあるドゥオーモ(大聖堂)付属のキリスト教美術館に入ります。ここの収蔵品はランゴバルドの浮き彫りの数々で、なかでも必見は「ラチス公の祭壇」です。側面に施された浮き彫りは、ロマネスク教会のヘタウマな壁画のようにユーモラスで、とても祈祷堂の写実的な彫刻と同時代のものとは思えません。また、国立考古学博物館はランゴバルド族に関する展示が充実していて、埋葬品やランゴバルドの手工芸品など、かなり見ごたえがありました。イタリアの田舎の小さな町に、6〜8世紀にはひとつの王国があったのだという歴史を感じることができます。

「悪魔の橋」から眺める美しい風景

さて、最後に美しい景色を見てベネチアに戻るとしましょう。チヴィダーレの町を流れるナティゾーネ川には「悪魔の橋」と呼ばれる石橋が架けられています。悪魔が一夜でこの橋を架けたという伝説からこの名がつけられました。橋の上からは崖の上に立つチヴィダーレの古い家並みや教会の鐘楼を見ることができます。対岸に渡って河原に降りたら、澄んだ川面に映る橋を眺めてしばし休息。また電車に乗ってウーディネに戻り、ベネチア行きの電車に乗り換えたら、歴史と美術とグルメを楽しんだ世界遺産の町への日帰り旅行はおしまいです。