憧れのペトラにやってきてひたすら感動

「ペトラに感動しない人間なんて、この世にひとりもいないだろう……」ヨルダン最大の観光地ペトラで、私はただもうその雄大な美しさに感動し、感動をぴったりとした言葉にして表せないことをもどかしく感じていました。ペトラ遺跡は、紀元前1世紀ごろから歴史に登場し、紀元後に忽然と姿を消すことになる「ナバテア人」が建設した隊商都市の跡です。遺跡の入り口に建つビジターセンターから最奥部のエド・ディル修道院跡まで、直線距離にして4から5kmとといったとこです。私は体力がないのでロバやラクダに乗って一通り回りました。

中東旅行屈指の人気観光地ペトラで、“茶道”を考えていた(その1) 中東旅行屈指の人気観光地ペトラで、“茶道”を考えていた(その1)

遺跡好き、世界遺産好きさんも満足のペトラ

広大な岩礁地帯に、墓、モニュメント、ローマ円形劇場の跡などが、遺跡としてはかなり密集して残っているため、ロバやラクダに揺られながらも、右を向いたり左を向いたりとけっこう忙しいのです。つまり飽きることなく見学が進むというわけですね。古代のナバテア人が残したのは建造物ばかりではありません。雨が降ると鉄砲水となる地形のため、治水のシステムには目を見張る高度な技術が駆使されているのです。ガイドさんをつけて解説をしてもらいながら見学すると、そういった遺跡の細かい点も見逃すことなく堪能できます。

ペトラ最大の見どころは、やっぱりエル・カズネ!

けれども……あえてこう言い切ってしまっていいでしょう、ペトラはやっぱり「エル・カズネだ!」と。ペトラに来た感動は、エル・カズネを初めて前にした瞬間に集約されてしまう、と、(あくまで独断ですが)断言してしまいます!エル・カズネとは、宝物殿だったとされる建築で、紀元前1世紀から後2世紀ごろに造られたといわれています。建築といっても独立した建物ではなく、崖を掘り抜いてできています。ここに至る道は、『シク』と呼ばれるせまい岩の裂け目をそのまま利用した一本道。まっすぐな道ではなくうねうねとゆるく曲がっており、頭上には両側から100m近くある崖がおおいかぶさっているため、崖の底であるシクに陽の光が届くことはありません。もし一人きりでここを進むなら、かなり心細いことでしょう。(その2へ続く)