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リトアニアのユネスコ無形文化遺産、民間芸術の「十字架」とは?


掲載日:2019/07/11 テーマ:世界遺産 行き先: リトアニア / カウナス

タグ: 教会 建築 歴史


明らかに他のヨーロッパとは違うリトアニアの十字架

リトアニア野外民俗博物館内にある十字架のひとつ リトアニア野外民俗博物館内にある十字架のひとつ

バルト三国のひとつ、リトアニアは、ヨーロッパでもとても熱心なキリスト教国です。国民の9割以上は敬虔なローマンカトリック信者で、全土に教会が多数点在します。また街を歩くと、教会とは別に独特の形をした十字架がいろいろなところに建てられているのに気付きます。そのほとんどは木製で、たとえばリトアニア第2の都市カウナスのヴィエニーベス広場のものは、十字が交差する部分に円形や四角の木彫り模様があり、その中心にキリスト像が飾られています。リトアニアは大きく4つの地域に分けられ、それぞれの地域によって十字架のデザインも異なっており、これらの十字架づくりは、「十字架の手工芸とその象徴 」として2001年にユネスコ無形文化遺産に登録されています。

自然崇拝とカトリックが融合する独自の宗教観

かつてリトアニアの家庭の庭先には必ず十字架が建てられてました かつてリトアニアの家庭の庭先には必ず十字架が建てられてました

リトアニアにキリスト教が伝わる16世紀までは、人々は太陽や自然、動物の生命力を崇拝してきました。キリスト教に改宗されて以降も、自然崇拝(アミニズム)と多神信仰は人々の心に根付いたままで、その自然への畏敬の念は、十字架づくりに込められていったといいます。リトアニア4つの地域の「十字架」がどんなものかを知りたいなら、カウナスの近郊、ルムシュケスの野外民俗博物館、またはシャウレイの十字架の丘を訪れてみることをおすすめします。(※十字架の丘につきましては、他記事『深い祈りが息づく「十字架の丘」と一面のライ麦畑〜リトアニア話題のパワースポットへ』を参照ください)

ヨーロッパ最大の敷地を誇るリトアニア野外民俗博物館

聖母子像が収められた十字架 聖母子像が収められた十字架

風光明媚なカウナス潟の岸辺にあるリトアニア野外民俗博物館は、約200ヘクタール(東京ドーム43個分)の敷地をもち、実際のリトアニアの家屋約150軒を移築して、18世紀末から20世紀前半の村や家屋の様子が再現されています。東北のオクテティエ地方を再現した村の家屋の庭先には、1本の木の幹でできた十字架が建っていますが、上部の十字架の中に目らしきものが彫られています。これは太陽を表しているといわれています(上段写真)。また道端には上部に聖人の彫像が飾られたものが建てられており、これは礼拝堂の代わりとなっています。日本でいうなら地蔵尊のようなものでしょうか。もうひとつ、西部の地方では道の脇に祠のような十字架が建っていました。一番上につけられた輪のようなものは自然崇拝のシンボルです。中には聖母マリアと幼児のキリスト像が収められています。

リトアニアのかつての生活様式も

テーブルを飾るハーブのルータは、魔除けとして自宅の玄関前に植えられていました テーブルを飾るハーブのルータは、魔除けとして自宅の玄関前に植えられていました

こちらの博物館の特徴として興味深いのは、19世紀の各地域の家屋や文化の違いを忠実に展示しているところです。家屋の屋根はライ麦のワラを使用し50〜80年で張り替えること、各家庭の庭で作られたハーブガーデンの野菜は断食の時期にいただくこと、客人を迎える時は、下写真のようにリトアニアの国花であるルータ(ヘンルーダ)で食卓を飾り、パンと塩をもって迎えます。塩はお清め、パンは客人の人生の豊かさを祈るという意味があることなど、ガイドからリトアニア人の質素で堅実な暮らしぶりを聞くことができました。この写真は、比較的裕福な農家のテーブル飾りです。

貴重な資料も書店で購入できます

19世紀のデザイン画のひとつ、他にも古いデザイン画の本が売られていました 19世紀のデザイン画のひとつ、他にも古いデザイン画の本が売られていました

土壌がもっとも豊かで、家の屋根はほとんど瓦という北西部ジェマイティヤ地方の町も再現されています。広場の中心には井戸があり、居酒屋やお茶屋、書店、郵便局など、リアルな古い生活風景を見学できます。書店では実際にリトアニアの歴史やデザイン、民族衣装、楽器などを伝える書籍やイラスト本などが売られていて購入も可能です。世界遺産の十字架見学とともに、訪ねてみましょう。※この記事は2019年5月現在の情報です。
●リトアニア野外民俗博物館 www.llbm.lt
●取材協力:リトアニア政府観光局 www.lithuania.travel

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2019/07/11)

※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
 提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
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