バルト海に面した3つの小国にある、共通した世界遺産

「バルト三国」と、まとめて呼ばれているバルト海に面した小国リトアニア、ラトビア、エストニア。実は三国とも人種が異なり、それぞれに違う言語を持つ国であることをご存知ですか。旅行でも、三国まとめて回る人が多いと思いますが、すべての首都を順に訪れると、それぞれにたどって来た歴史が違うのだと改めて感じられます。各首都にある歴史地区は世界遺産に登録されています。私が旅行の際に一番楽しみにしていたのは、この旧市街散策でした。実際に歩いてみて、感じた旧市街をお伝えしましょう。

「バルト三国」とくくっても、それぞれ異なる魅力をもつ歴史地区 その1 ビリニュス 「バルト三国」とくくっても、それぞれ異なる魅力をもつ歴史地区 その1 ビリニュス

ビリニュスの旧市街は、地元の人々の生活が感じられる

リトアニアの首都ビリニュスの歴史地区は、観光地化されている印象が一番薄い町。今でも旧市街の中に地元の人々が暮らし、生活している様子が見られました。散策していて、感じたのが他の2首都より教会が多いこと。他には、建物の様式や色彩などが統一されていない印象も受けました。支配された国や東西様々な文化がいろんな時代に持ち込まれ、築き上げられていったからです。歩いているだけで、歴史が感じられる、ビリニュスの渋い旧市街が気に入りました。

「国へ持って帰りたい」ほど美しい教会とは?

ビリニュス旧市街の見所の多くは教会です。一番規模が大きいのは、十字軍の侵略を防ぐ目的で建設された大聖堂。この13世紀の壮大な建築物は町の中心にそびえ、現在の市民生活でも大事な存在です。規模は小さくても、人気なのが聖アンナ教会。形の異なる赤レンガで曲線や斜塔を作り上げたゴシック様式で建てられています。遠征でやって来たフランスのナポレオンが、あまりの美しさに「国へ持って帰りたい」と言ったほど。他にも、19世紀にロシア正教会に変えられ、玉ねぎ型の頭を増築した聖カジミエル教会も、興味深い建築です。

ビリニュスの絶景が見たいなら、城跡へ登ろう!

この歴史地区を眺めるなら、ゲディミナス城跡に上るのがおすすめ。大聖堂の裏手にある丘の上に、城が建設されたのが14世紀のこと。その後ロシアとの戦争で破壊され、現在は塔が残っているのみです。塔は博物館として公開され、軍事関係のものが展示されています。塔の上へ上がると旧市街はもちろん、ネリス川を越えた新市街まで見渡すことができました。丘へはケーブルカーを使えば1分で上がれますが、大聖堂側から続く斜面の道もあります。歩いてみると、10分ほどで到着しました。