日本のシンドラー、杉原千畝(ちうね)

バルト海に面する国、リトアニアは、日本人には戦中の外交官、杉原千畝で有名です。当時、リトアニア第2の都市カウナスにあった日本領事館で領事代理を務めていた彼は、ナチスの迫害から逃れてきたユダヤ人たちに日本ビザを発給(「命のビザ」と言われています)、彼らの多くはシベリア鉄道でユーラシア大陸を横断し、日本からアメリカなどに逃れていきました。その数は6000人にも上ったのです。しかしこの決断は、本国からの命令違反だったため、日本で評価されるまでに時間がかかりました。それでも世界からは「日本のシンドラー」と称されています。リトアニアの首都はヴィリニュス。バスで西に2時間のところに杉原さんが赴任していたカウナスがあり、当時の日本領事館の建物は「杉原千畝記念館」として残されています。さらにそこからバスで2時間走ると、リトアニアで唯一の港町クライペダに到着です。

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世界遺産クルシュー砂州の特産品とは?

クライペダはドイツのハンザ商人が植民した町です。ここからフェリーに乗った先にあるのが、世界遺産のクルシュー砂州(さす)です。天橋立を長ーくしたようなもので、ほぼ砂で出来た細長い半島が98キロも続いており、真ん中あたりからロシア領、付け根はロシアの飛地カリーニングラードにつながっています。幅は500メートルほど。世界にも稀な地形です。フェリーを降りると、数軒の露天のお土産屋さんが待ち構えています。特産の琥珀を売っているのです。「それを今から採りに行くんじゃないですか」と言うと、露店のおばちゃんは「採れなかったら、待ってるからね」と、まるで釣りに行く前の魚屋との会話です。

いざ、琥珀採りへ!

そう、このクルシュ―砂洲こそ、琥珀の一大採取地だったのです。琥珀とは、その昔生えていた植物の樹脂(松やになど)が化石化したもので、中に虫が入っている琥珀が珍重されています。これがビーチを掘れば出てくるというのです。バスに乗ります。道は一本しかありません。見えるのは砂と防砂林、いくつかの家々です。帰りのバスの時間を確認してから、バスを降り、バルト海側のビーチに行きます。あたりに人などいません。バルト海からの風は夏でも冷たく、強いです。

琥珀採りに最適な日とは?

せっせと砂を掘りました。まるで潮干狩りです。二時間ほど頑張ってみましたが、琥珀は見つかりませんでした。バスでフェリー乗り場まで戻ると、露店のおばちゃんが待ち受けていました。記念に安い琥珀を購入。「でもよかったね。土産話にはなったろう」。おばちゃんはそんなことを言って笑うのでした。狙い目は、嵐のあった次の日だとか。波で砂がかきまぜられて、琥珀が地表に出てくる。そんな日には、おばちゃんたちも採りに行くそうです。みなさんもどうですか? なかなか面白い体験ですよ。