メルヘンチックな青いメディナ

モロッコのメディナ(旧市街)はどこも喧騒に包まれていて、商売上手なアラブ人とのやり取りに、ちょっぴり疲れてしまうこともあります。ところが、シャウエン(シェフシャウエン)のメディナは、他とはちょっと違うのです。モロッコの北、スペインからジブラルタルを渡ってバスに3時間ほど揺られると、山の中腹にへばりつくように青い集落が現われます。正式名称は「シェフシャウエン」ですが、みんなここを「シャウエン」と呼びます。メディナの中に入ると、すべてが青い色の世界。こんな町見たことない!!すべての風景がかわいくて、おとぎの国に迷い込んだみたいにメルヘンチックなのです。

女の子の心をくすぐるモロッコの青いメディナ、シャウエン 女の子の心をくすぐるモロッコの青いメディナ、シャウエン

のどかなモロッコの秘境!?

1471年に築かれたこの町には、1492年のグラナダ陥落後、スペインから逃れてきたイスラム教徒が逃れてきました。1920年にスペインに組み込まれるまでの間、異教徒(特にキリスト教徒)に閉ざされてきたこの町は、他のメディナと異なり山の中腹というロケーションも相まって、ちょっと秘境っぽい、閉ざされた雰囲気が感じられます。メディナの中心はハマン広場で、カフェや土産物屋が並んでいますが、マラケシュやフェズに比べると本当に小さくて静かな感じがします。民族衣装のジュラバを着たおじいさんがいつも数人、椅子に座ってお喋りしていて、のどかな雰囲気を醸し出しています。

町じゅうの無限の青に入り込む

ハマン広場から北の斜面にメディナの住宅地が広がっています。これが無限の青の世界。世界には、他にも色のついた町があります。マラケシュのメディナはバラ色。インドのジャイプールはピンクシティー、ジョドプールはブルーシティーと呼ばれています。しかし、シャウエンの青はひたすらの「青」。壁だけではなく、家の扉も窓枠も家の中庭も、すべてが青いのです。道や階段まで青く塗られているんですよ!!しつこいけれど、石垣や植木鉢、ポストも青い!!だから、色が途切れないというか、町のすべてがつながってひとつの世界になっているんです。

穏やかな空気に癒される

青は青でも、塗る家によってその色はさまざま。こんなにいろんな青があるんだなーと感心します。町のどこかで誰かがいつも、壁を塗り直しています。青い色のおかげなのか、暑さもここでは和らぐ感じ。青は虫よけのためだそうです。青い壁に掛けられた絨毯の色が鮮やかな差し色になってよく映えます。ハマン広場から東に進むと、絨毯や皮細工の小さなスークがあるので、職人さんの仕事を見せてもらいましょう。この町の人はそんなに押しが強くないので、ゆっくりお店を見て回れます。シャウエンのメディナはモロッコの喧騒とは別世界です。