迷路のような旧市街「メディナ」

モロッコの各地に残る旧市街は「メディナ」と呼ばれ、その古い街並みの歴史は7世紀にまで遡ります。7世紀にこの土地にやってきたアラブ人は、街を築き、預言者ムハンマドの地メディナとしました。街は外敵の侵入を防ぐために堅固な壁で囲まれ、一歩中に入ると、まるで迷路のように狭く細い道が巡らされています。モロッコのメディナは、マラケシュ、フェズ、エッサウィラ、ティトゥアンの4つが世界遺産に登録されています。それぞれが異なった表情を持つ街なので、メディナ巡りをしてみるのも面白いかもしれません。

気分は異邦人? モロッコの旧市街「メディナ」に迷い込む 気分は異邦人? モロッコの旧市街「メディナ」に迷い込む

「ハマム」に行ってみよう

メディナのあちこちには「ハマム」と呼ばれる公衆浴場があり、地元の人たちは今でもここに体を洗いにきます。浴場といっても湯船に浸かるのではなくサウナのようになっていて、女性達はここで時間をかけて美に磨きをかけるのです。「サボン・ノワール」というペースト状の石けんを体に塗ってしばらく置いてから垢すりをして、「ガスール」という天然の泥石けんで髪や顔をパックして洗い流します。サボン・ノワールもガスールもメディナ内のスーク(市場)で買えるので、地元の女性に混じってハマムを楽しんでみませんか? みんな親切にあれこれやり方を教えてくれるでしょう。もちろん、エステのできるツーリスト用の豪華なハマムもありますよ。

「スーク」は雑貨天国!!

メディナの中には「スーク」と呼ばれる市場があります。革製品のスーク、生鮮品のスークといったように同業者同士が集まっています。中でもマラケシュのスークは世界最大の規模で、かわいい雑貨天国!! 品物の種類も豊富です。バブーシュという革のサンダルやマルシェバッグ、ミントティーグラスにアイアンのランプシェードなど、あれもこれも欲しくなってしまいます。フェズのスークでは、白地に「フェズ・ブルー」と呼ばれる青い模様の描かれた陶器がおすすめ。奥には「タンネリ」と呼ばれる革なめし職人のスークがあり、強烈なにおいの中で職人たちが革を加工する作業を見学できます。

美しいイスラム建築にため息

スークの中心にはモスクやマドラサと呼ばれる神学校があります。モロッコのモスクは、異教徒は入ることができませんが、入り口やミナレット(塔)の装飾だけでも、イスラム建築の美しさを知ることができるでしょう。メディナのあちこちにある泉のタイルや民家の扉、ドアノブ、窓にはめられたアイアンの格子など、街を歩きながら目にするもののどれもが装飾的で、どの路地を歩いても絵になる風景ばかり。メディナの中をさ迷い歩いていると、懐かしの名曲、久保田早紀の「異邦人」が頭から離れなくなります。