異国情緒たっぷりのプチホテルがブーム

ここ数年、モロッコのマラケシュの世界遺産でもあるメディナ(旧市街)の中に、「リヤド」と呼ばれるプチホテルがどんどん造られています。メディナの迷路のような路地の奥に、まったく目立たない小さな看板と閉じられた入り口の扉があるだけで、そこにホテルがあるなんて夢にも思いません。しかし、扉を開けるとそこは想像もしなかった別世界。つい「うわあ〜」と溜息が漏れてしまう、イスラムの装飾の美しい中庭と、それを取り囲むように共用スペースのリビングやプールがあつらえてあります。装飾やファブリックなど、すべてがアラブ風に洗練されていて、異国情緒たっぷりです。

異国情緒たっぷり!マラケシュのプチホテル「リヤド」に泊まろう 異国情緒たっぷり!マラケシュのプチホテル「リヤド」に泊まろう

どんな趣向の部屋に泊まるか迷うリヤド

リヤドは、メディナに住んでいたモロッコ人が不便で暮らしにくいといって去っていった家を、古い建物に価値を見出したヨーロッパ人が買い、改装してホテルにしたのが始まりです。規模にもよりますが、多くは部屋数10室前後の小さなホテルで、それぞれ部屋ごとに名前をつけて意匠を凝らし、デコレーションもすべて異なるところがほとんど。今ではホテル検索サイトにも多くのリヤドが載っているので、写真を見るとどこも素敵で目移りしてしまって、どのリヤドにするか、どの部屋にするか決めるのが大変です。料金も手ごろなのがうれしいですね。

一般のホテルとは異なる点は?

異国情緒たっぷりですが、元は個人の邸宅だっただけに、一般のホテルのようにはいかない点もあります。まず、リヤドにたどり着くまでが大変です。メディナの中の路地裏にあるので、宿の前までタクシーで行くのは不可能です。メディナの入り口まで自力で来ても、そこから歩いてメディナの中を捜し歩くのはまず無理。予約の際に、空港までのお迎えの頼むのがベストです。他にも、ツインの部屋が少ないとか、バスタブのあるところが少ない、窓が小さく室内は暗めなど、すべてが完璧に快適なわけではありません。そこは、伝統的な建物に滞在するうえでの理解が必要です。

美味しい食事やスパ施設の利用も可能

小さなホテルだからこそ、スタッフはフレンドリーです。しっかりしたキッチンのあるリヤドでは、リヤド内でのディナーコースを用意してくれます。フナ広場の夜の屋台が有名で楽しいので、屋台での食事もおすすめですが、一度はリヤドのディナーも試してみる価値あり。クスクスやタジンなどの伝統料理を、静かな中庭でいただくのは格別です。また、メディナの中ではアルコールを出すレストランはありませんが、わたしが泊まったリヤドにはビールもワインも置いてありました。スパ施設を備えたリヤドでは、サウナや垢すり、マッサージが受けられます。喧騒のメディナの中の静寂な空間リヤドが、マラケシュの滞在に花を添えてくれるでしょう。