- ミツフィ
- 東京で外資系企業のデザイン部勤務後、オランダ人との国際結婚でオランダ在住。現地でデザイナー、絵師、ライター、コーディネーター等従事。オランダ人に囲まれた環境の為、旅行、グルメ、歴史、音楽、アート、サッカー等ネイティブ仕込みのオランダ情報を幅広く配信。職業柄アニメ等、海外での日本ブームにも詳しい
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甘い香りが今にも漂ってきそう。オランダのスイーツ屋台から
シンタクラースもクリスマスも過ぎたオランダ。次に来るのは大晦日。オランダの大晦日もまた一見の価値があるイベントなのです。一見の価値があるイベント?それを見るにはオランダのどこに行けばいいのでしょうか? 答えはオランダ国内ならどこでもいいのです。大晦日の夜中の12時前後、つまり新年に一斉にスタートするもの。それは花火です。日本のようにプロが受け持つ花火大会ではなくオランダ市民による花火です。会場はオランダ国内全域。ようするに地元住民が自分の近所で打ち上げるのです。
オランダ各地に秋冬に出没する派手なスイーツ屋台
「な〜んだ、市民の近所の花火か。プロじゃないのか」と一瞬思う方もいらっしゃるでしょう。しかしオランダの花火はハンパじゃないのです。
オランダの人々は大晦日前に打ち上げ花火を買い込みます。特に男の子達が張り切ります。しかも花火を数万円分買い込む市民もいます。
そして真夜中、新年と同時に「バチバチバチ!」と銃撃戦のような音がオランダ各地で響き渡ります。人々は買い込んだ花火を一斉に打ち上げるのです。町で、住宅街で、周囲を見渡すと、東西南北360度の空が打ち上げ花火。それは大変見事な光景です。地域によってまちまちですが、大抵は30分から1時間続きます。
こちらがオリボルン。粉砂糖をかけて食べる。主にレーズン入りとレーズン無しの2種類がある
さて大晦日といえば日本では年越し蕎麦。オランダにも大晦日の食べ物があります。それは「オリボルン」と呼ばれる、オランダ式の揚げドーナッツです。オランダの大晦日は、オリボルンをつまみながら、午前0時に花火、一晩中飲んで、元旦は二日酔い。もちろん大掃除はありません。それがオランダの伝統的な過ごし方。オリボルンは主に各家庭で作りますが、もちろん屋台でも売られています。晩秋になるとオリボルン屋台が登場し、小腹をすかせた市民がつまむ姿をよくみかけます。1個70セントから1ユーロ。粉砂糖をかけて食べます。
屋台にはオリボルンのほかにも色々なスイーツがある。これは「バナナボールン」というバナナクリーム入りのドーナツ
「OLIEBOLLEN」や「Gebakkraam」という看板の甘〜い香りの漂う屋台を見つけたら、さっそくツマミ食いしてみましょう。食感は普通のドーナツとはちがい、外側はかりっと、中はモチモチッとした感触。クセになった人は「またオリボルンをオランダで」と、思いを馳せるとのこと。そして大晦日にオランダに滞在するのなら、午前0時前後に外に出て名物イベントの花火を鑑賞。オランダの年末ならではの醍醐味です。
オリボルンの屋台:オランダ各地
大晦日の花火:オランダ各地
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/12/04)
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