- ミツフィ
- 東京で外資系企業のデザイン部勤務後、オランダ人との国際結婚でオランダ在住。現地でデザイナー、絵師、ライター、コーディネーター等従事。オランダ人に囲まれた環境の為、旅行、グルメ、歴史、音楽、アート、サッカー等ネイティブ仕込みのオランダ情報を幅広く配信。職業柄アニメ等、海外での日本ブームにも詳しい
出発エリアをに変更しました。
ニューマルクト広場にそびえたつ文化財建築「WAAG」
アムステルダム駅から程近いニューマルクト界隈。中華街やナイトスポットで活気づくにぎやかなエリアです。その中心のニューマルクト広場にひときわ目立つ歴史的建造物がそびえたっています。「WAAG(計量所)」と呼ばれるこの古城のような建物は、現在はカフェとして市民の憩いの場所になっています。
ギルド全盛時代をしのばせるレリーフ
WAAGは最初はセント・アントニウス門といい、アムステルダムの城壁門のうちの1つとして1488年に建設されました。
中世の都市は街を守るため城壁で囲まれていました。アムステルダムにも当初は城壁で囲まれた都市で、計量所はメインの城壁門のうちの一つでした。
17世紀オランダの黄金時代、アムステルダムが商業で発展すると、街の拡大に伴い城壁が取り壊され、セント・アントニウス門は城壁門としての役目を終えます。
風情ある店内
そしてセント・アントニウス門はWAAG(計量所)となり、市民文化の開花を反映し、1階は計量所、2階は民兵の詰め所や各種組合(ギルド)のためのスペースとして生まれ変わります。外科医のギルドは解剖学の講義を行い、その模様は画家たちによって描かれました。レンブラントの「テュルプ博士の解剖学講義」(ハーグ・マウリッツハウス美術館所蔵)は、この建物で行われた講義を描いたものです。
19世紀にギルドが解散すると、その後は家具工場になったりフェンシングの練習所になったりと、さまざまな業者によってスペースが活用されました。そして1996年にカフェレストラン「Restaurant-Cafe In de Waag」として生まれ変わり現在に至ります。
サーモンのオランダ式サンドイッチ、6.75ユーロ
テラスではWAAGを見上げながらアイスティーやビールで一息入れる市民。屋内は文化財建造物だけに大変風情があります。ディナータイムには300本のキャンドルに明かりが灯され美しいイルミネーションを楽しめます。メニューは日替わりケーキからサンドイッチ、ディナータイムにはロブスターなど、軽食から本格メニューまで幅広いセレクション。もちろんドリンクだけのオーダーでもOKで目的に応じて気軽に活用できるのもWAAGの魅力です。
文化財としての観光価値とカフェとしての休息スポット。そのうえ駅から徒歩10分という距離も魅力のWAAG。時間を有効に使いたい旅人には価値のあるスポットです。
ディナータイムはキャンドルのイルミネーションが美しい
■ Restaurant-Cafe In de Waag
住所:Nieuwmarkt 4, 1012 CR Amsterdam
電話:020-4227772
営業時間: 午前10時から午前1時
年中無休
行き方:アムステルダム駅から徒歩10分
メニュー:カプチーノ2.4ユーロ、日替わりケーキ4.5ユーロ、
ハーフロブスター21ユーロなど多種
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2008/03/19)
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