フライドポテト発祥戦争勃発?

フライドポテトは、日本人では、アメリカ発のハンバーガーのサイドディッシュとして定着しました。ですからつい、アメリカが発祥なんだろうと考えてしまいがちです。ところがフライドポテトなるもの、実は19世紀ころからヨーロッパで食べられていた料理で、その発祥を巡って、オランダとベルギーが長きにわたって戦争状態にあるのです。オランダの主張はこうです。「そもそもオランダの伝統的な料理だったのをナポレオン一世が大変気に入り、フランスに持ち帰ったのだ」。ベルギーはこうです。「いやいや、ベルギー東部のリエージュで、冬は川が凍ってしまい魚が獲れない。そこでその昔から、魚の代用食としてポテトを揚げてきたのだ」。ポテトの発祥は南米のペルーですが、ポテトの発祥地をよそに、この2か国が互いに譲らず今日に至っているのです。

うまい! オランダ・アムステルダムのフライドポテトは、実はここが違うのだ! うまい! オランダ・アムステルダムのフライドポテトは、実はここが違うのだ!

フライドポテトは日本語だった?

実はフランスも、「元はといえば、網焼きステーキに初めて添えられたのだ」と小さく主張していますが、オランダ説のほうが時代が古いために、あえて強くは言っていないようです(ほかに主張すべき料理も多いですし)。さて、そんなフライドポテト、アメリカでは「フレンチフライ」、イギリスでは「チップス」、ベルギーやフランス、オランダでは「フリッツ」と呼ばれています。実はフライドポテトは、和製英語だったのですね。世界の観光地のレストランで通じないことがあるのは、このせいでしょう。そしてたぶん、世界で最も多くの「フリッツ」屋さんが軒を連ねるのが、オランダのアムステルダムでしょう。なぜこれほどフリッツ屋さんが多いのでしょうか?

ソースの種類の多さに脱帽です!

私が思うのは、ソースの種類の多さです。アムステルダムでは、それほどいろいろな味のフリッツが楽しめるのです。行列の絶えない名店「Vlaams Friethuis Vleminckx」(1887年創業)では25種類ものソースが考案されています。まずは定番「マヨネーズ」。日本のものよりクリーミーで、ケチャップよりこっちだねと言う人も多いです。「カレー」は、当然のこと合いそうですし、「Joppiesaus」というのは、マヨネーズとケチャップとカレーを混ぜて、タマネギの香りがほんのりとする当地の有名ソースとなりました(市販品もあり)。インドネシアを植民地にしていたことから「Sate(ピリ辛ピーナッツ)」や「Sanbal(万能辛み調味料)」もあります。ポテトの味に大差はなくても、実はソースが味の決め手なのですね。ソースをいろいろ試してこその、オランダのフリッツ。ぜひご賞味あれ。