香味野菜だからこそ、ポタージュがおいしい!

(全編からの続きです)。アムステルダムで長期滞在した時によく作ったのは、ポトフです。ポトフはポタージュの親戚のような物。スープを作るために使った肉や野菜を取り上げたものをポトフと呼ぶのですから。日本では、ポタージュというとドロドロのシチューのようなスープを連想しますが、フランス語では「スープ」そのもののことを指すのです。さて、そのポトフに入れる定番は、セロリ、タマネギ、ニンジン、カブ、ジャガイモ、芽キャベツでしょうか。これらを油で炒めて肉の塊や厚切りベーコンと一緒に煮込みます。ローリエやタイムを入れるとさらに香りがよくなります。日本人は、目て見てから料理を食べると言いますが、欧米人は、あの高い鼻で、香りを嗅いでから料理を食べるような気がします。レストランあたりで観察してみてください。とくにスープは、野菜の香りを楽しんでいるように見えます。

オランダのアムステルダムで味わった、ヨーロッパ野菜はおいしかった(後編)! オランダのアムステルダムで味わった、ヨーロッパ野菜はおいしかった(後編)!

日本ではあまりない野菜いろいろ

ヨーロッパではレタスひとつでも、いろいろな種類のものをマーケットで見かけます。日本のレタスのようにボール状になっているものより、葉がもしゃもしゃとサニーレタスのような形状のものが多くあります。ホウキのようなステムレタスは茎を食べます。アスパラガスのような感じです。葉先がフリルのような通称「フリルレタス」はドレッシングが絡みやすいので、少なめのドレッシングでいただきます。白菜を小さくしたようなチコリも、ヨーロッパ野菜の定番でしょう。やや苦味あるところが大人の味です。炒めた挽肉をスプーンのようにのせて一緒に食べたり、ソテーにしたり、グラタンにしたりと、使い方も多様で好きな野菜です。真っ赤なラデッシュや丸かじりできるミニキャロットは、サラダに最適ですね。あと甘くて辛いポロネギ。これとジャガイモを炒めてからブイヨンで煮て、裏ごしして冷まして飲むのがヴィシソワーズ。うまいですねえ。

どうやって食べたらいいのか、このアザミ

アザミは日本でもその昔から食べられていたようですが、今ではどうでしょう? 一部地域で食べる春の山菜のようですね。ところが欧米では、このアザミの一種、アンティチョークを好んで食べます。大きな紫色の花を咲かすのですが、花になる前の若いつぼみを食べるのです。その形は、蓮の花のつぼみに形や大きさともそっくりです。この先の部分のイガイガを切り取り、酢水で灰汁取りしてから30分ほど煮るのです。そうしてガクの部分を一枚一枚剥がしながら、歯でこそぎ取るように食べます。正直、めどくさいのですが、濃厚な味と野性味のある香り、ホクホクとした食感が独特です。ガクを食べ終わると、最後につぼみの台座の部分です。毛を削り取ると、厚みのある身が出てきます。これがアンティチョーク・ハートです。食感はユリ根に少し似ています。ぜひ一度ご賞味ください。