ノルウェーには凄い教会がある

ノルウェーのオスロに行ったなら、真っ先に足が向かうのが国立美術館でしょう。なんといっても、あのムンクの「叫び」が観られるのですからです。次におすすめなのが、オスロ中心部からフェリーで20分ほどのところにあるノルウェー民俗博物館です。広大な敷地内に、中世から現代までの様々な建物が展示されています。中でもゴール村から移築されたゴールのスターヴ教会は必見です。800年も前の木造建築で、しかも独特な形に目を奪われます。屋根の両端には十字架ではなく龍頭が掲げられ、屋根は魚のうろこをイメージさせるこけら板、6層建てです。その形状は、船を引っくり返したよう。「スターヴ」とはノルウェー語で垂直に立った支柱のこと。建築様式の名前なのです。帆柱を建物の支柱に置き換えて、建てられたのがわかります。ですから「ゴールのスターヴ教会」のように、地名を最初に付けて呼ぶ慣わしです。

歴史を感じるノルウェーの木造教会〜行きにくい世界遺産に行ってみる 歴史を感じるノルウェーの木造教会〜行きにくい世界遺産に行ってみる

世界遺産のスターヴ教会を目指す

スターヴ教会は、ノルマン人たちがフランスやイギリス、地中海に進出して移住していくのと同時代、11世紀から12世紀にかけて、ノルウェーに1000棟以上建てられたと言われていますが、現存するのはわずかに28棟です。元々はどんな風景の中に建てられていたのでしょうか? 見てみたくなりますよね。そこで目指すはソグネフィヨルドに位置するウルネスのスターヴ教会です。世界遺産に登録されています。まずはオスロからベルゲン行きの列車でミュールダールまで5時間ほど。途中イエイロあたりから山に入ります。山と湖と小さな集落が続く風景は素晴らしいです。ミュールダールからはフラム鉄道に乗り換えです。緑色の車体で内部は木製、鉄道の最高傑作とも言われています。標高865メートル地点から蛇行しながらゆっくり降りていきます。1時間ほどで標高6メートルのフラムに到着、世界遺産のソグネフィヨルドに面した町です。ここで1泊ですね。

行きにくい世界遺産は、旅の行程も素晴らしい

フラムからは、途中ハーバーケンで乗り換えて、レルダルスエイリまでバスで行き(1時間弱)、タクシーでフェリー乗り場へ。フィヨルドを対岸に渡って、ゾグンダルまでふたたびタクシーです。ゾグンダルからソルボーンまではバスで20分。ここでまたフェリーでフィヨルドを越えて対岸のウルネスへ。丘に登ること15分。ようやく世界最古の木造教会ウルネスのスターヴ教会に到着です。小高い丘の上には、フィヨルドの絶景が待っています。ほんとに来るのが不便な世界遺産なのですが、オスロからここへ来るまでの景色の素晴らしさ、鉄道やフェリー、バス、タクシーといった乗り物の多様さも考えると、反対に魅力にさえ思えてきます。帰りはゾグンダルから飛行機を使ってもいいですね。オスロまで45分のフライトです。時間がある人は、ベルゲン訪問とセットで旅行計画を立てても面白いです。