トロムソからひたすら北を目指す

ノルウェー最北部に近いノールカップ(ノール岬)をご存知でしょうか? 夏至の前後一カ月ほどの間に沈まぬ太陽が見られるところです。拠点となるのはホニングスヴォーグという小さな町ですが、できれば、アルタあるいはトロムソまで飛行機で飛び、そこからはホニングスヴォーグまで陸路で行くことをおすすめします。バスで走ると、最初はシラカバ林だったのが、エゾ松のような低灌木ばかりになって、やがては草しか生えないようになります。森林限界を超える風景を、この目で見られるのです。日本なら山へ登ればそうなる自然が、ここでは北へ向かうにつれて見られるのです。また途中には、サーメ人と言われるアジア人に似た人たちが住んでおり、魚のタラの干物を作っていたりします。トナカイがそこここで草を食んでもいます。北に来て、さらに極北へ向かう実感が、湧いてくることでしょう。

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なぜか眠くのなるのです。そのわけとは?

白夜の季節、北欧を旅していると昼間でも、うつらうつらとしてしまいがちです。時差ボケもあるのでしょうが、それよりも問題なのは、睡眠不足に陥ることです。なぜならずっと明るいからです。真夜中でも明るい。これは脳内神経に結構影響があるように思えます。一日中明るいと、頭の中までずっと明るいようで、寝つきが悪くなるのです。ですからホテルには、分厚い遮光カーテンが設えられています。時計を見て、しっかりとカーテンを閉め、真っ暗にして十分睡眠をとるように心がけましょう。そうでないと、沈まぬ太陽を見る前に、体調を崩してしまうかもしれません。

いよいよ沈まぬ太陽を見る

ほんの小さなホニングヴォーグの町から、夜毎夕食の終わった時間に、何十台もバスが出発します。町からノールカップまでは約45分。気温は徐々に零度あるいは氷点下に向かって下がっていきます。夏にもかかわらず、外ではしびれるほどの寒さと強風に凍えます。しかし心配はご無用です。ノールカップには暖房のある立派な施設があります。海側は全面窓ガラスとなっており、暖かいままで沈まぬ太陽を見られます。午前零時、その時間がやってきます。ビールを飲んでいた人も、夜食を食べていた人も、一斉に西の海に釘付けになります。空はオレンジ色に染まっています。そしてついに太陽が沈む……その瞬間、ヒョイッと太陽が昇りはじめます。館内にはやんやの拍手喝采。外の地球儀のまわりで記念撮影する人たちもいます。地球の神秘を感じる瞬間です。見ごろは7月の中旬くらいまでですので、行かれる方は、早めの夏休みを取りましょう。