ポーランド最大の聖地へ行ってみよう

ポーランドを旅行するなら、多くの人は首都ワルシャワと、古都クラクフを訪れることでしょう。もし、もう一都市、立ち寄る時間があったら、南部のチェンストホーヴァへ行ってみませんか。チェンストホーヴァにある「ヤスナ・グラ修道院」は、ポーランド人の心の拠り所ともいえる、国内で最も重要な巡礼地だからです。鉄道もしくはバスで、ワルシャワから3〜4時間、クラクフからなら2〜4時間と、それなりにアクセスに時間がかかりますが、行ってよかったと思うにちがいありません。ヤスナ・グラ修道院へ行く体験は、ポーランド人の心を知ることともいえるのです。

修道院の目印になる塔 修道院の目印になる塔

マリア信仰の厚い国、ポーランド

ポーランドは、国民の95%以上がキリスト教徒で、そのほとんどがカトリックです。ポーランドのカトリックは、聖母マリアへの信仰が厚いことが特徴です。ここヤスナ・グラ修道院には、さまざまな伝説を持つ神秘的な聖母子像が祀られていて、このイコン(板絵)のためにますます修道院の宗教的価値が高まっているのです。「ヤスナ・グラの聖母」「奇跡のマドンナ」「黒いマリア」等と呼ばれる、そのイコンをひとめ見ようと、私もワルシャワから行ってみました。

この螺旋階段で塔に登ると、チェンストホーヴァを一望できます この螺旋階段で塔に登ると、チェンストホーヴァを一望できます

塔をめざしながら歩いていくと、自然と神聖な気持ちに

チェンストホーヴァの町からヤスナ・グラ修道院へ向かうと、高さ105メートルもある修道院の塔が目に飛び込んできます。ヤスナ・グラという言葉は「光の丘」という意味です。この修道院が標高293メートルの高台にある上、他には高い建物がなにもない場所だけに、いっそう塔の高さが引き立ちます。修道院へのなだらかな坂を登っていくと、自然と居住まいを正したくなってくるほどの美しさですよ。この修道院は、1382年、オポーレ公ウワディスワフ・オポルチクにより建てられました。

ミサに参列してみましょう ミサに参列してみましょう

撮影自由、ただしマナーを守りましょう

「黒い聖母」のイコンは、フラッシュ撮影をしなければ、ミサに参列しない観光客でも撮影自由です。そのため、本堂のイコンのそばは大変な行列ができています。私の入った時には、ちょうど結婚式の最中でした。ほの暗く荘厳な聖堂の、一番奥にある聖母の前で、ウェディングドレスはひときわ白く美しく見えましたよ。後編は、この「黒い聖母」にまつわる数々の逸話をご紹介します。(後編に続く)

聖母の前で愛を誓います 聖母の前で愛を誓います