ポーランドの伝統料理が食べたい!

『旅行先ではできるだけその地方の伝統料理や名物を食べてみたい』と思う人は多いはず。私もそうです。ポーランドの古都クラクフに着いた日も、宿泊先のホステルで、ポーランドの伝統料理が食べられるレストランを教えてもらいました。ホテル・ロイヤルの併設のレストラン「Pod Wawelem」はツーリストに人気があるようで、ウェイティングの列ができるほどの混雑ぶり。私はひとりだったので、テラスの空いている席に座ることができました。あれこれ試してみたいけど、一品一品のボリュームがあり過ぎて、ひとりでは一皿食べきるのもやっと。しかもみんな大人数で盛り上がっていて、おひとり様にはちょっと居づらい雰囲気でした。

クラクフで手軽に地元料理のランチを楽しむなら「ミルク・バー」がおすすめ クラクフで手軽に地元料理のランチを楽しむなら「ミルク・バー」がおすすめ

セルフサービス形式の食堂「ミルク・バー」

もうちょっと庶民的な食堂はないの?と宿のスタッフに尋ねたら「じゃあミルク・バーにいくといいよ」とのこと。ミルク・バーってなんでしょう。いろいろな牛乳が飲める店?それもと乳製品の美味しい店?というわけで、翌日のお昼に宿の近くにある一軒のミルク・バーに行ってみました。そこは奥のカウンターで注文してお金を払い、料理ができて呼ばれたらカウンターに取りに行くというセルフサービスの食堂でした。同じ料理でも前の日のレストランよりずいぶんお値打ちでお財布に優しく、おひとり様でも気兼ねなく食べられる雰囲気です。ミルク・バー、気に入りました。

共産主義時代の福祉政策の名残り

ミルクバーの意味を持つ、ポーランド語での正式な名前は「バル・ムレチュニィBar mleczny」といいます。共産主義政権時代、社員食堂のない中小企業で働く労働者たちに安く食事を提供するために作られました。肉の配給が乏しい時代には乳製品と野菜の料理がメインだったことから、ミルク・バーと呼ばれたのだそうです。現在でも残っているミルク・バーは、貧しい人たちを支えるために国や自治体から補助金をもらって営業しています。私が食べているときは、いわゆる低所得の老人や学生たちだけでなく、一般の人たちも利用していました。

手のかかった伝統料理がお値打ちに食べられる

最近は、バックパッカーだけではない一般の旅行者の間でもその存在が知られ、利用する人が増えているとか。基本はポーランド人のための庶民派食堂ですから、内装は飾り気がなく簡素で、働く人たちもすごく愛想がいいわけではありません。でも、ファーストフードではない、煮込みやスープなど手のかかったポーランドの伝統料理が食べられます。私もクラクフ滞在中の食事はほとんどミルク・バーですませましたが、熱々のスープやボリュームたっぷりのロールキャベツなど、どこで食べても美味しかったです。ランチにディナーにおすすめのミルク・バーですが、英語はたぶん通じないので、予めガイドブックで料理の名前を調べておくといいですよ。