ポーランドのマンガセンター

ポーランドには親日家が多いのですが、古都クラクフには、その名もマンガセンターなるものがあります。マンガセンターは愛称で、正式名称を日本美術技術センターといいますが、マンガセンターのほうが親しみやすいですね。ポーランド人美術品収集家のフェリクス ヤシェンスキ氏のコレクションが元になってつくられた美術館兼公民館のようなものです。ヤシェンスキ氏は、大の日本ファンで、北斎漫画(北斎のスケッチ画集)から、自分のミドルネームを「マンガ」として名乗っていたいう人物です。そこからマンガセンターといわれているのです。残念ながら、ポーランドのおたくの殿堂ではありません。

日本びいき、ここに極まれり? クラクフのマンガセンター 日本びいき、ここに極まれり? クラクフのマンガセンター

浮世絵のコレクションは圧巻です

ヤシェンスキ氏のコレクションで、特筆すべきは浮世絵です。北斎はもちろんのこと、写楽もあります。日本では、なかなか見ることができない作品がクラクフで見ることができるのです。これらのコレクションに感銘を受けたのが『灰とダイヤモンド』で有名なワイダ監督。ワイダ監督は、稲盛財団の京都賞の賞金を財源にし、また日本からも寄付を受け、センターを設立しました。建物の設計は、日本の磯崎新氏です。無償で設計を請け負ったそうです。マンガセンターはポーランドと日本の絆の象徴といってもいいくらいです。

クラクフで、城を眺めながらあんパンを食べる

マンガセンターは、ヴィスワ川を挟んで ヴァヴェル城の反対側にあり、景色がよいところにありますので、散歩がてら出かけてみましょう。おすすめは、センター内のカフェ。テラス席もあって、対岸のヴァヴェル城も見えます。そして名物はあんパンです。

日本ファンのポーランド人に会える

また、ここは浮世絵などを展示する美術館ですが、現地の公民館のような役割もしています。センターの庭園にはお茶室があり、ポーランドの人々が、日々茶道のお稽古にいそしんでいます。普段は、茶道の経験者を中心に活動していますが、年に二回ほど、はるばる日本から裏千家の先生が、お稽古のために現地に行くそうです。マンガセンターでは、日本ファンのポーランド人に会えますので、少し観光ルートからははずれてはいますが、足を運んでみてください。